折笠富美子×「うっせぇわ」、藍原ことみ×「丸の内サディスティック」……“歌ってみた動画”で味わえる、声優ならではの表現力
また、藍原同様に『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場』の的場梨沙役などで人気の集貝はなは、緑黄色社会「Mela!」をカバー。軽快なリズムに乗せて、キュートでまっすぐな歌声を聞かせており、ファルセット気味のミックスボイスが実になめらかで聴き心地もいい。パワフルな原曲とはまた違った、「Mela!」の新たな魅力を引き出している。さらにコーラスを自身で重ねているところも聞きどころだ。
ほかにも、前川涼子が歌うあいみょん「桜が降る夜は」、藤井彩加によるLiSA「炎」、奈波果林がカバーしたaiko「カブトムシ」、廣瀬千夏はyama「春を告げる」を歌唱。キャラクターソングなどで聴かせる歌声との違いはもちろん、選曲からもそれぞれの個性と魅力が感じられる動画になっているので、ぜひチェックしてみてもらいたい。
ちなみに集貝は、『ヒプノシスマイク』の白膠木簓役で人気の岩崎諒太と、水樹奈々×T.M.Revolutionの「革命デュアリズム」もカバーしており、集貝の艶やかなボーカルはもちろん、岩崎の歌唱力も群を抜いていることを付け加えておく。声の太さからニュアンスの付け方まで、自身でT.M.Revolutionのファンを公言するだけあり、原曲の完コピぶりがとにかくすごい。同事務所では木村昴の歌唱力の高さが有名だが、岩崎はそれとは違うベクトルのパワー系ボーカルとして、もっと聴きたいと思う逸材だ。
■榑林史章
「山椒は小粒でピリリと辛い」がモットー。大東文化大卒後、ミュージック・リサーチ、THE BEST☆HIT編集を経て音楽ライターに。演歌からジャズ/クラシック、ロック、J-POP、アニソン/ボカロまでオールジャンルに対応し、これまでに5,000本近くのアーティストのインタビューを担当。主な執筆媒体はCDジャーナル、MusicVoice、リアルサウンド、music UP’s、アニメディア、B.L.T. VOICE GIRLS他、広告媒体等。2013年からは7年間、日本工学院ミュージックカレッジで非常勤講師を務めた経験も。