関ジャニ∞ 丸山隆平、NEWS 増田貴久、KAT-TUN 中丸雄一……中堅ジャニーズ、希少な存在感で再注目?
穏やかな雰囲気を纏ったリアルに“体温”を感じる演技
増田は昨年『パレートの誤算 ~ケースワーカー殺人事件』(WOWOW)に続き『レンタルなんもしない人』(テレビ東京)ではSNSで話題となった主人公の森山将太、通称“レンタルさん”を好演。つかみどころがなく、感情がフラットな難しい役どころであったが増田の飄々とした演技によってストーリーの良さが際立つ良いドラマであった。さらに同年はミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』で歌唱力を生かし活躍の場を広げるなど俳優としてのキャリアを着実に積み重ねている。
一方で増田と同期である中丸もまた等身大の演技で見る人の心を掴んでいる。印象的だったのは『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)で演じたヒロインの彼氏、諏訪巧役だ。同棲している設定で仕事にまい進するヒロインに優しく寄り添う演技はSNSで「こんな彼が欲しい」「優しすぎるリアル彼みたい」など反響が寄せられた、また『マッサージ探偵ジョー』(テレビ東京系)で演じた矢吹原丈も中丸にしかできない役どころだったように思う。ドラマのオープニングで毎回、中丸が歴代探偵に扮したり、エンディングでダンスを披露するなど大きな話題を呼んだ。最近ではイラストや動画編集などでも才能を発揮しており二宮和也による公式YouTubeチャンネル『ジャにのチャンネル』でも二宮の片腕として活躍中だ。中丸の良い意味で肩の力が入りすぎていない脱力系キャラはライブパフォーマンスで魅せる姿とのギャップとも相まって、知れば知るほど沼に堕ちる魅力を持っている。
丸山、増田、中丸の3人に共通するのが穏やかな雰囲気を纏っていること。ジャニーズのアイドルでありながらもどこか親しみを持てるキャラクターで演じる役柄からはリアルな体温を感じることが観る人の心に響く所以なのではないだろうか。
■北村由起
ライター・エディター。出版社勤務、情報誌編集長を経てフリーに。情報誌、webマガジン、ムック等を中心に執筆。ジャニーズウオッチャー。