『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』テーマ曲がバイラル首位に 練習生の想い乗せた“エンターテインメントの新たな扉”

参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest

 Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(4月29日公開:4月22日~4月28日集計分)のTOP10は以下の通り。

1位:PRODUCE 101 JAPAN SEASON2「Let Me Fly ~その未来へ~」
2位:あたらよ「10月無口な君を忘れる」
3位:Weeekly「After School」
4位:4na「hazama」
5位:Mom「あかるいみらい」
6位:P丸様。「シル・ヴ・プレジデント」
7位:Dios「逃避行」
8位:BTS「Film out」
9位:たかやん「手首からマンゴー」
10位:ASA Wu, KM「Bloomer」

 今回は1位を獲得した『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』テーマ曲「Let Me Fly ~その未来へ~」を取り上げる。

PRODUCE 101 JAPAN SEASON2「Let Me Fly ~その未来へ~」

 『PRODUCE 101』は、韓国でスタートした公開オーディション番組である。現在は、日本の他、中国などでもシリーズ化している人気コンテンツだ。デビューを目指す生え抜きを集め、アイドルになるための課題に挑む過程を放送し、国民プロデューサーと呼ばれる視聴者の投票によりデビューメンバーを決める。通称「サバイバル番組」と呼ばれるこの手のオーディション番組は、昨今、韓国での大流行を受け、日本でもすっかり定着した感がある。投票に参加できることで、国民自体をプロデューサー=国プという位置付けにし、視聴者をダイレクトに番組とつないでいるところも、人気コンテンツになった理由だろう。

 『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』では、この国プの存在感をさらに発揮してもらうため、オンタクト評価というシステムが導入された。簡単に言えば、オンラインで練習生にコンタクトしてもらう、だからオンタクト。本放送に出演する60人を決める事前投票をオンラインで行ったのである。オンタクト評価期間中、公式YouTubeでは、毎日レッスン風景や、101人の練習生たちの自己紹介、稽古中の表情やその裏側での本音などが、次々と公開されていった。SEASON1の時とは変わった“届ける環境”に対する対応能力。そして、SEASON1より、さらに視聴者を巻き込むような別の仕掛けをしてくるフレキシブルさは、1年以上も苦難が続いているエンターテインメントという文化に対する、この番組スタッフたちの情熱に他ならない。過去のヒットや実績、これまでの手法をただ踏襲するだけでは、未来への扉は開かないのだ。

 『PRODUCE 101 JAPAN SEASON1』から、昨年デビューを果たしたグループ JO1は、2020年3月以降リリースした3枚のシングルでチャート1位を獲得している。ここだけでも、SEASON2も注目されて然りの番組だったと思うが、前述したオンタクトという新システムもあり、その注目度はSEASON1以上だったと想像できる。その『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』の本放送が、GYAOで4月8日からスタートした。テーマ曲となる「Let Me Fly ~その未来へ~」のMVは、5月3日現在で、視聴回数が222万回を突破。そして同曲が、4月28日、各種の音楽配信サービスでリリースされた。

Let Me Fly ~その未来へ~ [PRODUCE 101 JAPAN SEASON2]

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