トータス松本、MOROHA アフロ、あら恋 池永正二らも参戦 次のフェーズへ向かう『ヒプマイ』2nd D.R.B各楽曲を聴き解く

 各表題のバトル曲も、ポチョムキン、KEN THE 390、ALI-KICK、TeddyLoidといった錚々たるアーティストたちの手によるものだ。一貫してファイトするリリックは、ラップバトルという文化をそのまま継承し、物語を知らずとも胸が熱くなるのとは間違いない。様々な年代・ジャンルのアーティストによる楽曲提供も、あらゆるコラボレートによって裾野を広げてきたジャパニーズラップの多彩さと柔軟さの歴史を踏襲しているかのように思える。

どついたれ本舗・Buster Bros!!!「Joy for Struggle」Trailer
Bad Ass Temple・麻天狼「Light & Shadow」Trailer
Fling Posse・MAD TRIGGER CREW「Reason to FIGHT」Trailer

 これまで培われてきた日本のヒップホップ・ラップ界を反映した楽曲群によって、『ヒプマイ』はますます幅広い層からの支持を得ることになるだろう。また音楽面での充実は、キャラクターの背景にも強い説得力を与えている。ストーリーが展開するとともにシリアス度も各ディビジョンの絆も深まるなか、楽曲に色濃く滲む彼らの強さは、リスナーにとっても光となるのだ。

 ディビジョンラップバトルの3次投票は、新たな試みであるVRバトルが予定されている。アニメを経て、よりリアルな彼らの動きが期待されるなか、どのようなパフォーマンスを見せるのだろうか。ラップバトルの行方や物語の行く末、新たな参加アーティストへの期待とともに、コンテンツそのものの次のフェーズにも注目していきたい。

■草野英絵
ライター。アニメ、ゲームなどのエンタメ記事を中心に雑誌・WEBで活動中
Twitter(@_hanae_)

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