V6は、“青春”の象徴として輝き続けたーー突然の解散発表に寄せて
「今日は、涙雨ではなく、催花雨」とは、三宅が3月12日に綴ったジャニーズwebのブログ『にこにこ健°』の言葉だ。催花雨(さいかう)とは、春にしとしとと降る長雨のこと。暗く沈んだ気持ちになりがちな雨が、実は植物たちにとって恵みの雨となり花が咲くのを促してくれるという美しい言葉だ。
眠れない夜を過ごしているであろうファンに寄り添い、朝まで付き合うと言葉を投げかけた三宅。突然の解散報道に驚かせてしまったことを謝り、いつも心はそばにいると締めていた。奇しくも、翌日3月13日には日本の広い地域で大雨が降った。全国のファンの涙を象徴しているような天気となったのは、偶然ではないのかもしれない。
きっと「行かなきゃ」というメンバーを、「早く行けよ」と言って笑ってきた彼らのことだから、今回の解散についてもお互いの事情を尊重しながら話し合いが重ねられたのだと思う。それぞれの思いが素直に語られ、情に厚いメンバーのこと、おそらく涙も流れただろう。
そうして、この決断に至ったのだとすれば、私たちも尊重していきたい。これがV6の終わりではなく、坂本昌行、長野博、井ノ原快彦、三宅健、森田剛、岡田准一、そして私たち自信の新たな始まりになることを願って。これまでのように、変わっていくけれど変わらないものが、きっと残り続けていくことを信じて。V6なら見せてくれるのではないかと、期待できるから。
SNSではすでに催花雨のおかげか、「#V6ありがとう」のハッシュタグの花が咲き始めている。ファンがメンバーからもらった多くの思い出をツイートし、さらにその温かな思いが広がっている。〈そうなんだ きっとここから愛なんだ〉と、まさにV6の代表曲「愛なんだ」を口ずさみたくなるような光景だ。私たちにはまだ11月1日まで時間がある。卒業式を間近に控えて、やり残しがないように思い切り走り抜けた、あの青春の1ページをもう一度。2021年をV6と共に過ごす、甘酸っぱい1年に。はじめることが、V6への愛なんだ。