関ジャニ∞、Sexy Zone、KAT-TUN……個々のグループらしさ更新する“ギャップソング”に注目
ジャニーズの楽曲といえば、『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系、以下『関ジャム』)でも取り上げられたトンチキソングが有名だが、それまでのグループのイメージからは少し趣向を変えたギャップのある楽曲も魅力だ。ジャニーズ史におけるジャニーズらしさを象徴するのがトンチキソングだとすれば、個々のグループらしさを形作るタイミングで投下される変化球を“ギャップソング”と位置付けられるのではないか。本稿では、直近/近年の活動から特に意外性を感じた関ジャニ∞、Sexy Zone、KAT-TUNのギャップソングをピックアップしたい。
関ジャニ∞「キミトミタイセカイ」
2月10日に45作目のシングル『キミトミタイセカイ』をリリースした関ジャニ∞。表題曲はメンバーの大倉忠義主演のドラマ『知ってるワイフ』(フジテレビ系)の主題歌に起用されている。同曲は、関ジャニ∞の象徴的なバンドスタイルでも、時折見せるダンススタイルでもない、ソロとユニゾンをミックスした歌唱に軸を置いた楽曲だ。
「キミトミタイセカイ」は、直近のシングル曲「crystal」「Re:LIVE」のようなメッセージ性を強く打ち出す楽曲から路線を変えた大人のラブソングで、メンバー全員が30代後半のいまだから歌える内容といえる。リリース前からMVが公開され、ストーリー仕立ての映像も相まって多くの反響が寄せられていた。
2月7日放送の『関ジャム』では、同曲のボイストレーニングに励むメンバーの姿などが特集され、また『日経エンタテインメント!』では安田章大が「僕らはまだ功績を残せていない」と語っていたように、デビューから16年が過ぎてもなおグループとして進化を遂げようと奮闘しているのが感じられる。
Sexy Zone「ぎゅっと」
次回2月19日には『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)で特別編の放送も控えているSexy Zone。デビュー曲の「Sexy Zone」を筆頭に「カラフルEyes」などキラキラとした王道アイドルソング、そして「Sexy Summerに雪が降る」「バィバィDuバィ〜See you again〜」といった、いわゆるトンチキソングと呼ばれる個性的な楽曲の印象が強いかもしれない。
2017年10月リリースのシングル曲「ぎゅっと」は、ポップでありながらも、それまでのシングル曲とは路線変更がなされた、大人の雰囲気をまとったナンバーに。菊池風磨主演ドラマ『吾輩の部屋である』(日本テレビ系)の主題歌に起用され、歌い出しの菊池のボーカルは甘くセクシーに響き、肩の力がするりと抜けて気持ちが落ち着くような、元気をなくしたときにこそ聴きたい楽曲だ。また、振り付けはグループ初の試みとしてメンバー5人で考案。Sexy Zoneの可愛らしい部分を強調したパフォーマンスも話題となった。