関ジャニ∞「キミトミタイセカイ」、5人が歌声に向き合った成果 大倉忠義主導で進めたボーカル面での挑戦の記録
関ジャニ∞が2月10日にリリースするニューシングル表題曲「キミトミタイセカイ」は、過去の楽曲より音域を広げた、自分たちにとっての挑戦の曲だ。
そのきっかけとなったのが、2019年12月、2020年3月の2回にわたってボイストレーニングをフィーチャーした『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)。第1弾の放送内容に刺激を受けた大倉忠義は、ボイストレーナー・安倉さやかの指導のもと、地道なレッスンに励んでいたのだ。2月7日放送の『関ジャム』では、新曲のレコーディングに密着。ゲストに安倉、北山陽一(ゴスペラーズ)を迎えメンバーの歌声を分析していった。
5人体制となりメインの音域が変化した関ジャニ∞。今回の曲は5人のボーカル面での新たなチャレンジである。主導となったのは大倉。今回の新曲について動き始めたのは昨年3月であり、ここまで1曲に時間をかけるのは初めてだという。
2020年11月、スタジオ初日。先陣を切ったのは大倉だ。中低音の声が特徴で、メインより低い下ハモ担当が多かった大倉だが、「キミトミタイセカイ」ではトップラインとなる高音のサビを歌っている。トレーニングの結果、出せるようになった力強いファルセットが採用された。
安田章大のレコーディングでは、明るい印象を覚えるボーカルが課題にあがった。歌詞に対して高音が明るいイメージとなってしまうのだ。細かい発声を調整し、新たな安田の声が完成した。自身も直したいポイントだったと安田は語る。「声質が軽いっていうのが、実感としてずっとあって、けどそれの直し方を知らないし」とレッスンを通して、喋り声に近い太い声に辿り着いていった。
高い音域をこなし、安田とともにメインボーカルを担うことも多い丸山隆平。彼の場合は少しだけ前のめりに歌うサビのリズム、声のニュアンスが課題となった。理想の声を求めて20テイク以上を重ね、サビのパートを完成させた。
ボイトレに唯一参加していなかった村上信五は、歌声と喋り声がかけ離れてしまっていた。「知らん自分ばっかやしな」とおどけながらも、レコーディング当日にはしっかりと話声風に完成させてくるのが村上だ。
ラストは『関ジャム』のスタジオですら歌うことを拒否していた横山裕。「自分のことを知るのが怖かった」という横山は、安田の誘いで安倉のボイトレに通いだしていた。今回の楽曲で担当するのはファルセットと地声を行き来する難しいメロディ。そこでレベルアップすべく課題曲に選んだのがKing Gnuの「白日」だった。レコーディングを終えた横山は「僕、すごい歌が苦手だったので、その割にはちょっと上手くなったかなと思いましたね」と語る。さらに「『歌うならこういう歌を歌いたい』というのが自分の中にすごい高い所にあって、それに比べて今の自分が音楽的にできることのギャップに苦しんでいるんだと思う」という北山の指摘に、横山も「本当そうだ」と納得する。