“ポスト嵐”が生まれる鍵は世界進出にあり? アイドルグループの課題と今後の行く末を占う

世界進出が“国民的アイドルグループ”への新たな道に

 この状況で、今後国民的アイドルグループを生むきっかけとなりうる要素があるとすれば、それは海外進出だと私は考えています。「Dynamite」の世界的ヒットにより、韓国のBTSが、世界のBTSになったように、日本のグループが世界に大きなインパクトを与え、それをきっかけに長期間活躍できれば、あるいは嵐のような規模の国民的アイドルグループになりうるかもしれません。

 世界進出する上で、アイドルに求められる要素は、次の3つだと私は考えます。

1.世界中のパフォーマーに見劣りしない高いパフォーマンス

2.さまざまな文化の人たちに訴求するオリジナリティ

3.外国語でアピールできるコミュニケーション能力

 ジャニーズでも、これらの要素をいくつか持ち合わせているグループが存在します。

 例えばSixTONESは、京本大我、ジェシー、という2人の圧倒的な歌唱力に加え、6人全員が何らかのスペシャルなスキルと強烈な個性を持つ、という意味で非常に有望です。アメリカ人とのハーフであるジェシーは英語が堪能という点も有利で、世界進出を実現するポテンシャルを十分備えています。

 また、個性とコミュニケーション能力という点では、Sexy Zoneも有力なグループです。特にここ数年のステージ演出については非常に印象的で、個人の個性に加え、グループとしての個性も際立ってきています。また、現在は休養中ですが、ドイツ語、日本語、英語のトリリンガルであるマリウス葉の存在は、世界進出する上で必要不可欠と言えるでしょう。

 一方、グループとしてのユニークさや、それを下支えする確かなスキル、という意味では、Snow Manのパフォーマンスは日本以外でも評価される可能性を秘めています。元々アジアツアーが予定されていたように、彼らのパフォーマンスはグローバル志向です。世界的なパフォーマンス集団であるDRUM TAOのような、言語や文化を超えて訴求する魅力を、Snow Manのパフォーマンスには感じます。

 世界に通用するスキル、という意味では、ダンスで世界進出を公言するTravis Japanも、従来のアイドルにはない可能性に満ちています。今後に向けて、スキルはもちろん、オリジナリティをどれだけ磨けるかに懸かっていますが、ダンスという圧倒的な武器でグローバルにインパクトを残す活動ができれば、多くの人にとって思い入れのある存在になりうる、と考えています。

 また、Snow Manでは阿部亮平、Travis Japanでは川島如恵留という知性を売りにするメンバーがいます。彼らを中心に、外国語によるコミュニケーションを身につければ、その可能性はさらに広がりを見せるでしょう。

 「ポスト嵐」を担う可能性は、ある意味どのグループも持ち合わせています。一方で、長く活躍することが国民的アイドルグループの条件とするならば、若いグループにそのチャンスは多くある、とも言えます。これまでと同じ方法で国民的アイドルグループとなることが難しい一方で、海外での活躍が国民的アイドルグループへの新たな道となり得ます。将来性のあるグループが、海外も含め、長きにわたって活躍ができれば、その先には国民的アイドルグループという肩書きが待っているかもしれません。

■ジャニヲタおじさん
ジャニヲタのおじさん。1974年生まれ。福岡県在住。AB型。妻、息子、娘の4人家族。ジャニーズを見て、かっこいいな、素敵だなと思ったことをTwitterやブログに記しています。
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