yama、優里、Rin音、Ado、泣き虫……2021年注目のネット発アーティスト5組をピックアップ
切なさ、怒り、憤りなどをむき出しにした歌声、圧倒的なエモーションに溢れた表現で、歌い手のなかでも際立った個性を発揮しまくっているのが、Ado。現在18歳の歌い手だ。小学生のときに、まふまふ、そらるなどの歌い手に憧れ、2017年から“歌ってみた”動画を投稿し始めた彼女。「金木犀feat.Ado」(くじら)の再生数が1300万回を超えたことで、その個性的なボーカルは幅広い認知を得た。17歳の最後の日(2020年10月23日)に発表されたメジャーデビュー曲「うっせぇわ」のMVは公開37日目で1000万回を突破。12月24日にリリースされた2曲目のオリジナル曲「レディメイド」では、レトロな歌謡ロックサウンドとともに“オリジナルであれ”というメッセージを響かせ、リスナーに大きなインパクトを与えた。歌い手の新たな潮流を生み出す、圧倒的な才能だと断言したい。
印象的なハスキーボイス、カラフルなメロディライン、そして、独創的な“韻”を活かしたリリック。泣き虫は、高い音楽性と際立ったボーカル表現を併せ持った男性アーティストだ。インスタライブやTwitterへの投稿で少しずつファンを獲得し、「大迷惑星。」がYouTube、SNSで拡散。本格的な始動からわずか1年数カ月でブレイク目前となっている。2021年2月10日には自身初のパッケージ作品『rendez-vous』を発表。リードトラック「ネモネア。」をはじめ、人気曲「ケロケ論リー。」「くしゃくしゃ。」、Adoをフィーチャーした「Shake It Now.(feat. Ado)」を収録した本作には、彼の幅広い音楽性、ソングライターとしての質の高さ、奥深いボーカリゼーションが刻み込まれている。
■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。