yama、優里、Rin音、Ado、泣き虫……2021年注目のネット発アーティスト5組をピックアップ
毎週火曜日に新作を紹介する本連載「本日、フラゲ日!」の2021年第1弾は、特別編として今年注目したいネット発アーティストをピックアップ。「春を告げる」でブレイクしたyama、切ないラブソングで人気を得ている優里など、SNS、ストリーミングで支持されている5人を紹介します!
2020年4月に配信された初のオリジナル曲「春を告げる」がTikTokをはじめとするSNSで拡散され、Spotifyのバイラルチャートで1位を獲得するなど、瞬く間にブレイクを果たしたyama。2018年に歌い手として活動をスタートさせたyamaは、中性的でハスキーな声、豊かな表現力をたたえボーカリゼーションにより、新世代のネット発アーティストとして存在感を強めている。昨年10月にはメジャーレーベルから「真っ白」を発表。恋愛リアリティ―ショー『恋愛ドラマな恋がしたい~Kiss On The Bed~』の主題歌として話題を集めたこの曲は、切ない片想いを描いた。繊細な感情を真っ直ぐに伝えるボーカルからは、シンガーとしてのポテンシャルの高さが伝わってきた。YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で公開された「春を告げる」も630万再生を突破。2021年もさらなる飛躍を期待したい。
離れてしまった“彼女”に対する思い、後悔と切なさに溢れた感情を綴った「かくれんぼ」で注目を集め、「かくれんぼ」のアフターストーリーとして制作された「ドライフラワー」もストリーミング、SNSを中心に大ヒット。この2曲によって優里は、シンガーソングライターとして、最高のスタートを切った。両親の影響で幼少の頃から洋楽ロックに親しみ、その後、ブルーノ・マーズやエド・シーランなどに傾倒したという彼は、2019年6月、SNSへの歌唱動画の投稿を開始。力強さと繊細さを併せ持った歌声、歌詞に込められた情景や感情を生き生きと映し出す表現力によって支持を広げてきた。昨年8月には、歌に対する強い思いをストレートに描いた「ピーターパン」でメジャーデビュー。強い共感を誘う彼の歌は今年も要注目だ。
2020年2月に発表された「snow jam」で注目度を得たRin音。心地よいグルーヴをたたえたトラック、身近な人たちとの交流をテーマにした歌詞、そして、温かさと芯の強さを同時に感じさせる歌が溶け合うこの曲は、YOASOBIの「夜に駆ける」、瑛人の「香水」などと並び、2020年の音楽シーンで大きな話題を集めた。YouTubeにアップされていたラップバトルに興味を持ち、ラッパーとして活動をはじめたRin音。地元・福岡のシーンで頭角を現した彼は、当時の主流だったストロングスタイルではなく、日常のリアルな風景、日々の情感を歌う作風によって独自のスタイルを作り上げていった。その最たるものがストリーミング累計1億回再生を突破した「snow jam」だったというわけだ。12月にリリースされた「metronome town」もヒット。Rin音の穏やかな歌はこの先、さらに多くのリスナーに浸透するはずだ。