鬼龍院翔、“過去最高にひとりぼっち”な『ひとりよがり6.5』 歌の世界に浸ることで癒やされる孤独

鬼龍院翔『ひとりよがり6.5』レポ

 トーチの炎が揺れる中、MUCCのカバー「ブリリアント ワールド」を歌い上げた後、新曲「断末魔」を披露。昭和のフォークソングの匂いを感じさせる歌い出しからドラマチックなサビへと展開する楽曲で、これもまた今後の『ひとりよがり』の世界を深めてくれそうだ。

 優しいギターの音と同時に、スクリーンには月とビル群が映し出され「ドンマイ」へ。そしてラストは「広がる世界」、絶望や孤独をあたたかく包んでくれるような2曲で本編は締めくくられた。ステージに降り積もる雪の中で、満足そうに「みなさん、本日はありがとうございました」とステージをあとにする鬼龍院。

 そして、再びステージにあらわれた鬼龍院。今日の感想コメントを嬉しそうに読み上げつつ、「本当にすごい1年でしたね。また、いつ『ひとりよがり』ができるかわからないけど、まずはゴールデンボンバーですね。『ひとりよがり』なら、ガイドラインに沿えば(集客を)50パーセントにして、夏にでも開催できたと思う。でも、バンドでライブができないのに、僕が歌って気持ちよくなってるみたいなのは気が乗らない。あくまでバンドがあっての私だと思っているので……」と語ったところで、途中から照れくさくなったのか「有料で観てる人たちに対して、わざわざこんなことでポイント稼ぐわけないでしょ!」とまとめた。

 アンコールではステージから客席へ降りていき、まるで人がいるかのように手を振るなどのファンサービスを振りまき「Love Days」を熱唱し、息を切らせながらステージに戻ってくる鬼龍院。これがエアーバンドのフロントマンの底力なのか。そして、最後はバンドの思い出写真が映し出される中、「らふぃおら」で幕を閉じ、エンドロール画面のあとには「次はまた同じ空間で、ひとりよがれることを願っています」というメッセージが映し出された。

 今年は、多くの人にとって、普段以上に孤独を感じることが多かった1年だったかもしれない。こうやって思い切り歌の世界に浸りきることで、癒やされる孤独もあるだろう、そんなことを感じた公演だった。

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