ウルトラ寿司ふぁいやーの“広く深い”ポテンシャル TikTokやYouTube、作品にみる爆発寸前のエンターテインメント
あなたは「ウルトラ寿司ふぁいやー」というグループをご存知だろうか。「全力!!90年代ジャンプアニメ最強メドレー」(その名のとおり『週刊少年ジャンプ』のアニメ化作品の主題歌をメドレーで演奏する)や「NHK教育の名曲メドレー」(その名のとおりNHK教育テレビで放送された番組の曲をメドレーで演奏する)といったパフォーマンス動画をTikTokやYouTubeで公開し話題になっている、東京を拠点に活動する7人組である。(参考)
ウルトラで、寿司で、ふぁいやー。一度聞いたら絶対に忘れないパンチのある名前だが、すごいのはそのグループ名だけではない。10月28日にリリースされた2ndアルバム『What we 貫』(ワットウィーキャン、と読む)を引っさげて、年末の12月28日には渋谷CLUB QUATTROでのワンマンライブも決定、まさに来る2021年に向けて爆発寸前の彼らの本当のすごさとポテンシャルについて、改めて考えてみたい。
ウルトラ寿司ふぁいやー(通称:極寿司炎)が結成されたのは2017年。アカペラで活動していた4人と、バンドやスタジオミュージシャンとして活動していた3人が集まり、グループの活動はスタートした。メンバーのプロフィールはこんな感じ。
Jぺい(ボーカル、アコースティックギター)
アカペラ出身。2019年に『ハモネプ』の決勝に進んだこともある実力派シンガー。ミュージックビデオの編集も手掛けるグループのリーダー。
なめちゃん(キーボード、コーラス)
アカペラ出身。キーボーディストとしても高いスキルをもち、YouTuberとしても活動する。
しょーりん(ボーカル)
アカペラ出身。Jぺい同様、2019年『ハモネプ』決勝進出者。
加部輝(ギター、コーラス)
A.B.C-Z への楽曲提供、日向坂46の編曲担当などの実績をもつサウンドクリエイター。
翼(ドラムス、コーラス)
レコーディングエンジニアも務めるもうひとりのリーダー。ウルトラ寿司ふぁいやーの全楽曲の録音、ミックスを担当。
尚也(ベース、コーラス)
高い演奏技術をもったベーシストで、酒好き。
まじくん(サックス、パーカッション、コーラス)
アカペラ出身。複数の楽器を演奏できるマルチプレイヤー。
結成直後から動画プラットフォームでパフォーマンス動画を次々投下しつつ「誰がいつ見ても絶対楽C」をモットーにライブ活動を展開、2019年にbayfmの番組『森久保祥太郎と浜口順子のThe BAY☆LINE』で取り上げられたことをきっかけに注目を集め、同年12月には1stアルバム『In鮪ダクション』(イントロダクション、と読む)をリリース。今年4月にはアミューズと所属契約を交わすに至った。
……というのがここまでの彼らの歩みなのだが、いうまでもなく今年は新型コロナウィルスの影響で音楽業界はかつてないほどの苦難の真っ只中であり、ライブやイベントも思うように開催できない状況が続いてきた。ウルトラ寿司ふぁいやーももちろん例外ではなく、せっかく大手事務所と契約を結んでさあこれからというタイミングで、いきなり試練が降り掛かったということになる。だが怪我の功名というべきか、結果的にはコロナ禍とSTAY HOMEが、彼らの特性と魅力をますます多くの人に知らしめる遠因となった。