NiziU RIMA、MIIHI、NINA……パフォーマンスで頼りになる努力家な年少メンバー 甘えん坊な“末っ子”らしい一面も

 最後は2005年生まれ、現在15歳のNINA。自分の気持ちを言葉でハキハキと伝えられるしっかり者の姿からは想像もつかないが、メンバーがみんな「甘えん坊だよね」と語る正真正銘の末っ子だ。彼女もMIIHIと同様に地域予選の頃からスターになる素質を持ち、特にボーカル審査「Brand New Day」(安田レイ)で披露した伸びやかで安定した歌声はすぐにJ.Y. Parkの心を掴む。高音になってもその歌声がブレることはなく、何よりも歌うことが好きという気持ちが全身から溢れていた。しかし、J.Y. Parkからの期待が高かったことからNINAは厳しい評価を受けることも少なくなかったように思う。

 中でも東京合宿のダンス審査では、「このレベルだと歌手にはなれない」と現実が突きつけられた。それでもJ.Y. Parkからの言葉を糧に臨んだボーカル審査では、独自の振り付けで踊りながら完璧な歌声を披露。スター性審査ではオリジナルのラジオ番組を一から構成し、オープニングBGMを制作するなど、常に本気の姿勢をJ.Y. Parkに見せようとしていた姿が印象的だ。ダンスが課題だった韓国合宿では、時に悔し涙を見せながらチームメンバーと練習に励み、RIMAやRIOらと臨んだチームバトルにおいて「ダンスが本当に上手くなりました」とJ.Y. Parkから努力の成果を認められたNINA。その一方で、彼女はいつも高音担当として、歌でグループを支えてきた。

 本来ならばまだ家族に甘えたり、友人と遊んだりしたい時期に日本を離れ、韓国で厳しいレッスンを受けてきたRIMA、MIIHI、NINA。彼女たちはみんな末っ子らしい甘えん坊な部分と努力家という二面性を持ち合わせている。高い壁にぶち当たった時、3人は素直に感情を露わにするが、それでも最後は血の滲むような努力で乗り越えてきた。そんな彼女たちを見る年長&真ん中メンバーの瞳はまるでお姉さんのように温かい。そして同時に、とても年少組のことを頼りにしているように見える。

 チームワークに必要な姿勢を背中で語る年長組(MAKO・RIO・MAYA)、苦戦を強いられながらも努力の末にオーディションを潜り抜けてきた真ん中メンバー(RIKU・AYAKA・MAYUKA)、甘えん坊だけどパフォーマンスでは誰よりも頼りになる年少組(RIMA・MIIHI・NINA)。12月にデビューを迎え、世界的なアーティストに成長した後もそれぞれの個性を伸び伸びと発揮してほしい。そして何より、休養中のMIIHIがいつか笑顔でステージに立てる日を願っている。『ミュージックステーション』(10月30日放送回/テレビ朝日系)や『CDTVライブ!ライブ!』(11月9日放送回/TBS系)でもMIIHIパートがそのまま使われたように、NiziUのメンバーは誰一人欠かせない存在なのだから。

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■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter:@bonoborico

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