Morfonica、念願の初ワンマンに感涙 『バンドリ!』第4のリアルバンドとして踏み出した大きな一歩

Morfonica、念願の初ワンマンに感涙

 本編中盤には、オリジナル曲「金色へのプレリュード」を演奏。歌唱前の台詞にあった通り、「このステージから見たい景色を、あなたにも見てほしい」という願いが込められた同楽曲だが、高校生の等身大で一生懸命な歌詞が、聴き手の胸をめがけてストレートに届いてくる。曲中には、Morfonicaの5人だけがステージに立つこの時間の尊さを確かめ合うように、進藤がお立ち台に登り、メンバー全員の顔を笑顔で見渡す姿があまりに爽やかすぎた。

mika
mika

 そこから、歌詞の鬼気迫る焦燥感をゴシックなバイオリンで味付けした「Nevereverland」や、進藤が“らしく”ない低い声色で自暴自棄な歌詞のメッセージを訴えかけた「CQCQ」などのカバー曲を経過して、ステージはますますヒートアップ。その熱量が臨界点に達したところで、新たなオリジナル曲「flame of hope」を初披露。

 同楽曲で主に歌われるのは、「Daylight -デイライト- 」などにも通ずる未来を切り拓く意志。ただ、これまでのオリジナル曲と比べて、そのサウンドはバンド色をさらに強めたラウドな仕上がりに。全員の演奏もいい意味で荒く情熱的で、バンドとしての潜在能力がまたひとつ開花した感触を抱いた。それでいて自身の演奏パート前には、Ayasaが挑戦的な笑みでくるくると弓を回転させるなど、どこまでもステージでの魅せ方を知っているのは流石の一言に尽きる。初披露ながらも、あれほど説得力のあるパフォーマンスをできたのだから、本人たちにとっても確かな自信となるに違いない。

Ayase
Ayase

 アンコールでは、メンバー全員からの挨拶が。Ayasa、mika、西尾と回ったところで、直田の番になる頃には、進藤がいつ泣き出してもおかしくない表情に。そんな彼女をどうにか泣かせようと、直田は結成当初に触れて「あの頃はパワーコードも弾けなかったのに、今はパワーコードを弾き、ギターソロもいただき、暴れ散らかしておりまして(笑)」と振り返ったのだが、最後には自身の言葉で泣きかけてしまうところもまた愛らしい。

 するとすでに、進藤は大粒の涙を流して号泣状態。「一曲一曲終わるごとに、拍手や反応があって、私たち今すっごく幸せです」「これからも明日のPoppin’Partyさんをはじめとする先輩たちの背中を追いかけ、より成長した姿を皆さんにお届けできるように私たち精一杯頑張っていきますので、引き続き応援を宜しくお願いいたします」と、どこまでも純心な想いを涙ながらに届けてくれた。

 新たな作品を発表してもライブでの披露が難しいという現状は、Morfonicaに限らず、どんなアーティストにとっても健康的とは言い難い。特に、彼女たちにとっては待ちわびた初単独ライブということもあり、先の見えない状況への不安も大きかったはずだ。だからこそ、今回のステージには、メンバーがキャラクターと共有する、バンド活動を通して“変わりたい”という初期衝動に加え、当日まで募らせてきたライブを渇望する想いも重なっていたのだろう。

 そんな彼女たちに報いるかのように、ライブ終盤には来年1月13日に2nd Single『ブルームブルーム』をリリースするという吉報が。さらに、Poppin’Partyは翌々日のステージで、同年2月23日に神奈川・横浜アリーナにてMorfonicaとのツーマンライブを開催することも発表してくれた。今後の展開に向けて、Morfonicaは今後ますます鍛錬を積むことだろう。その際には、メンバー全員の“変わりたい”という意志が強く胎動し、大きな発露を遂げたこの一夜が大きな心の支えとなってくれるはずである。

◼︎一条皓太
出版社に勤務する週末フリーライター。ポテンシャルと経歴だけは東京でも選ばれしシティボーイ。声優さんの楽曲とヒップホップが好きです。Twitter:@kota_ichijo



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