Morfonica、念願の初ワンマンに感涙 『バンドリ!』第4のリアルバンドとして踏み出した大きな一歩
Morfonicaが10月7日、東京ガーデンシアターにて有観客ライブ『Morfonica 1st Live「Cantabile」』を開催した。
メディアミックスプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』より、4番目のリアルバンドとして誕生し、メンバーのAyasa(八潮瑠唯役/Vn.)が奏でる壮麗なバイオリンを最大の特徴として、シンフォニックロックを主軸とするMorfonica。作中では、進藤あまね(Vo.)演じる倉田ましろが、戸山香澄(CV:愛美)率いる先輩ユニット・Poppin'Partyと出会った後、バンド活動を通して自分も平凡な性格を変えたいと願ったことから、Morfonicaの結成に至ったというエピソードが明かされている。
そんな彼女たちは今年3月の結成を経て、5月27日に1st Single『Daylight -デイライト- 』をリリース。同月1日には、先駆けてデビューイベントを予定していたものの、新型コロナウイルスの影響を受けて開催中止に。すでに、8月23日開催の『「BanG Dream! 8th☆LIVE」夏の野外3DAYS』にてお披露目にはなっているが、今回ようやく念願の初単独ライブを迎えることができた。
その幕開けを飾ったのは、彼女たちにとって始まりの曲「Daylight -デイライト- 」。ここでの進藤のボーカルは、あどけなく儚い雰囲気を帯びながらも、フロントマンとして確かな芯を感じられる。また、直田姫奈(桐ヶ谷透子役/Gt.)と西尾夕香(広町七深役/Ba.)は、結成以前まで自身の担当パートの楽器は未経験だったとのこと。この楽曲の序盤こそ、2人のフレットを押さえる手つきも手元を確認しながらの自信なさげに思えたが、mika(二葉つくし役/Dr.)のドラムによる下支えや、Ayasaのバンドを牽引するバイオリンリフなどの頼もしさがあってか、曲が進むにつれて演奏の精度を上げていったのも印象的だった。
3曲目「月光花」と4曲目「深海少女」は、ともに初披露のカバー曲。なかでも「月光花」は、全体的に鋭い色調を大切にしながら、バイオリンが楽曲に幻想的なオーラを纏わせていく。彼女たちに限らず、バンドに乗るバイオリンというものは、キーボード類とは性質の異なる“動”の役割を担うことが多いが、一方でこの曲で描かれる月の光が差す光景など、“静”の描写を極めて情緒的に引き立てることにも長けている。Morfonicaのトラックリストでこそまだ前者の側面が強いが、だからこそ今後が楽しみにさせられるワンシーンとなった。