TWICE、3枚目のベスト盤が大差でチャート首位に サウンド・歌詞ともに“大人”へモードチェンジしたグループの今

 サウンド面でいえば同じJYP所属のITZYのほうが尖っている(何しろ今年3月に出た前作『IT'z ME』にはSOPHIEプロデュースの楽曲まで収録されている)印象があったけれど、TWICEもすごいことになってきているなぁ、と感慨深くなったものである(逆にオーディション番組発のNiziUには初期TWICEの面影を感じ、ある種の継承があったようにも思う)。

 しかし一方で、TWICEのモードチェンジはファンから議論を呼んでもいるという(参考:WEZZY)。つい先ごろはファン有志によるデモが韓国で行われたが、その論点のひとつはメンバーの衣装。「大人」へのモードチェンジが、安易なセクシー路線とオーバーラップすることで、アイドルが不利益を被ることは避けるべき、という主張はもっとも。

 K-POPは音楽のみならずMVやファッションも含めた総合的なカルチャーの発信源であるだけに、どのような「大人」をグループが提示していけるかには今後も注目していきたいところだ。

■imdkm
1989年生まれ。山形県出身。ライター、批評家。ダンスミュージックを愛好し制作もする立場から、現代のポップミュージックについて考察する。著書に『リズムから考えるJ-POP史』(blueprint、2019年)。ウェブサイト:imdkm.com

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