「かくれんぼ」がロングヒットの優里、聴き手の心を揺さぶる歌声とメロディ デビュー曲「ピーターパン」で新たな一面も

優里、聴き手の心を揺さぶる歌声とメロディ

 だがデビューシングルとなった「ピーターパン」は新しい優里の魅力も感じる楽曲である。これまで発表した楽曲は落ち着いたアレンジが多く、それが言葉を真っすぐ伝える歌声と相性が良かった。しかし新曲は一変した雰囲気を漂わせる重低音が響くロックナンバー。これまでシンプルに優里の歌を前面に出していた編曲とは違う方向性といえる。サウンドスケールが広がったものの、優里の歌声は演奏に負けることなく力強く真っすぐ歌を届ける。むしろロックサウンドによって歌声の持つエネルギーがより強くなったとも感じる。今までの胸に刺さる歌声とは趣を変え、「ピーターパン」はパワーとテンションでリスナーを盛り上げるような歌唱でもある。今まで弾き語りを中心に活動を続けてきた優里。彼の魅力は消えない。新しい挑戦ともいえる楽曲「ピーターパン」で隠れていた魅力が発見できたと感じる。歌詞も、“自分の人生をやりたいように生きて、自分の幸せを掴む”という決意が表れている。〈おとぎ話みたいな ハッピーエンドを思い描いて生きていくんだ〉とこれからの未来に夢を膨らませながら、ストレートに吐き出すサビの言葉には、これまで葛藤や苦悩もあったのだろうと思わずハッとする。だからこそ、“おとぎ話みたいなハッピーエンド”を優里が描いていく未来を見せてほしい、叶うなら一緒にその未来が見たいと聴き手も願ってしまうのではないだろうか。

優里 『ピーターパン』Official Music Video(フル)

 メジャーデビューという大きな一歩を踏み出した優里。「ピーターパン」の話題とともに「かくれんぼ」も注目を集め続け、ストリーミング総再生数は2000万回超え、TikTokでは楽曲を使用した動画が1万以上、カバー動画もアップされ続けている。優里の歌声やメロディには聴き手の心を掴む、揺さぶるものがあるのだろう。今後の飛躍を予感させる優里の隠れた才能は、さらに多くの人に見つかるはずだ。

■むらたかもめ
オトニッチというファン目線で音楽を深読みし考察する音楽雑記ブログの運営者。出身はピエール瀧と同じ静岡県。移住地はピエール中野と同じ埼玉県。‬ロックとポップスとアイドルをメインに文章を書く人。
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■ライブ情報
優里オンラインワンマンライブ
10月16日(金)21時
配信サイトzaikoで開催
※チケット購入者には24時間限定の見逃し配信あり
新曲「ドライフラワー」も初披露

■関連リンク
優里ソニーミュージック公式サイト
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優里 Official YouTube Channel

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