鈴木みのり、成熟した魅力で見せる新たな一面 多彩な表現を閉じ込めた新作などから考察
これまでもソロ楽曲では、多くのバラードや自身の作詞曲を歌い、パブリックイメージの裏にある心の内側を覗かせてきた鈴木みのり。デビューシングル『FEELING AROUND』に収録された彼女自身の作詞によるバラード「20才の約束」には、〈大人になったと そんな気がするのは 振り返れば 思い出がそう 見守ってるから〉という一節がある。大人になることへの期待と不安を抱えながら、ファンの支えが自分を信じさせてくれると歌った曲だ。
声優としてのデビューから約4年、様々な経験とファンの存在が彼女を成長させ、最新作『上ミノ』では、これまでにない多彩な一面を見せている。元気で明るいだけではない、憂いや儚さなどを含んだアンニュイな表現も加わった、成熟した大人の魅力をまとった彼女にも注目だ。
■榑林 史章
「山椒は小粒でピリリと辛い」がモットー。大東文化大卒後、ミュージック・リサーチ、THE BEST☆HIT編集を経て音楽ライターに。演歌からジャズ/クラシック、ロック、J-POP、アニソン/ボカロまでオールジャンルに対応し、これまでに5,000本近くのアーティストのインタビューを担当。主な執筆媒体はCDジャーナル、MusicVoice、リアルサウンド、music UP’s、アニメディア、B.L.T. VOICE GIRLS他、広告媒体等。2013年からは7年間、日本工学院ミュージックカレッジで非常勤講師を務めた経験も