鈴木みのり、成熟した魅力で見せる新たな一面 多彩な表現を閉じ込めた新作などから考察

 声優の鈴木みのりがリリースした2ndアルバム『上ミノ』は、その内容はもちろん、しっとりとした大人っぽいアートワークでも話題となっている。作中では「まぼろし」や「夜空」といった極上のバラードを披露するなど、これまでのハツラツとした明るさを持ったイメージとは一線を画した、大人の女性としての新たな一面を覗かせている。

人を笑顔にさせる活動が鈴木みのりの真骨頂

鈴木みのり
鈴木みのり『上ミノ』(しお盤)

 鈴木みのりは、2015年に開催されたアニメ『マクロスΔ』のオーディションにて約8000人の中からグランプリに選ばれ、同作のフレイア=ヴィオン役で声優デビューを果たした。当時17歳で愛知県から上京して声優業に奮闘する鈴木の姿は、彼女が演じた純朴で逆境でも前を向く、快活さを持ったフレイアのキャラクターとも重なり、鈴木みのり=明るく元気といったイメージが定着した。また、彼女が所属する音楽ユニット=ワルキューレでは、熱くパワフルなボーカルを聴かせる美雲ΔJUNNAとは対照的に、温かいエネルギーに満ち溢れた歌声で同ユニットの二大歌姫の一角を担っている。さらに、ワルキューレとしては横浜アリーナでワンマンライブを行うなど成功を収めたほか、最新シングル『未来はオンナのためにある』は6月8日付のオリコン週間シングルランキングで自身初となる1位を獲得している。

ワルキューレ -「未来はオンナのためにある」Music Video(1 chorus ver.)

 ソロデビューは2018年、デビュー曲「FEELING AROUND」では頭の上にラーメンの具材を乗せたビジュアルが話題を集めた。また、1stアルバム『見る前に飛べ!』に収録の「ヘンなことがしたい!」のMVでは、丸坊主の姿を披露。今年1月にはOfficial YouTube Channelを開設し、YouTuber=みのりんごとして大食いや男装メイクなど様々なことにチャレンジしており、彼女の真骨頂ともいえる人を笑顔にさせる活動として、多くのファンから「次は何をやるのか」と期待を集めている。

多彩な表現で輝かく、成熟した大人の女性として魅力

 現在22歳の鈴木みのり。今の彼女の魅力は、17歳の時のような明るくくったくのない笑顔や元気さばかりではない。

 最新アルバム『上ミノ』では、ビッグバンドジャズのサウンドに乗せて、ミュージカルのように明るく歌い舞う「Now Is The Time!」や、ジェットコースターのような展開でユーモアたっぷりに歌う「ダメハダメ(Album Ver.)」、自らの作詞でやきもきとした恋心を歌った「わからないのよBABY」など、ポップな明るさを持った楽曲を多数収録している一方で、これまでとは趣の異なる多彩な表情も見せている。

 例えばストリングスをメインにしたバラード曲「まぼろし」は、もう会えなくなってしまった相手を想い、彷徨い歩くようなイメージが広がる。切なさや儚さを携えた訥々とした歌い方や、感情が溢れ出すようなロングトーンで聴く者を曲の世界観に引き込んでいく。

鈴木みのり – 2ndアルバム「上ミノ」ダイジェスト・ムービー

 また「月夜の夢」は、彼女自身が作詞を手がけ、闇の中に差し込む一筋の光に一縷の望みを託すような、一筋縄ではいかない混沌とした世界観を表現している。エレクトリックな音響系サウンドの中で、声も楽器の一部といった雰囲気のウィスパーボイスを聴かせており、楽曲の世界観、歌詞、歌声など、あらゆる面でこれまでの鈴木みのりを更新していて、実に聴き応えがあるナンバーだ。

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