LiSA、歌声の中にある牙を剥くような鋭さーー『HEY!HEY!NEO!』出演を機に考える歌の魅力

 『鬼滅の刃』のTVアニメOPテーマ「紅蓮華」を歌唱したことをきっかけに、老若男女を問わず、従来のファン層以外にもアーティストとして浸透したLiSA。今年初の新譜となる配信シングル「愛錠」が自身初となるドラマ主題歌(フジテレビ系『13』主題歌)に起用。さらに本日は、同じくフジテレビ系の音楽バラエティ『HEY!HEY!NEO!』にも出演を果たすなど、ますます活躍の場を広げ続けている。

LiSA『unlasting』(通常盤)

 そこで今回は、この機会に改めて彼女の生歌におけるパワーや魅力について、おさらいも兼ねてご紹介していきたい。

 まずはシングルの表題曲やアニメ作品のOPやEDを飾る機会の多い、ハイテンポでアグレッシブなナンバーから。

 1年ほど前まで、世間一般的にLiSAにとっての“キラーチューン”と呼ばれてきた楽曲は、「Rising Hope」に代表されるようなスピード感が非常にあるロックナンバーが主軸だった。

LiSA 『Rising Hope -MUSIC CLIP short ver.-』

 それらの楽曲においてLiSAの歌声はいずれも、激しく攻撃的なサウンドにマッチするものであるのと同時に、その対象に向かって牙を剥くような鋭さをも持ち合わせたもの。それが、彼女が“デート”と称するライブにおいてオーディエンスのハートに直撃すれば、彼ら・彼女らを高ぶらせるとともに、残らずとりこにしてしまう。特に、気持ちの入った生のパフォーマンスを伴った歌声の破壊力は抜群で、シングル表題曲でないもののライブの定番曲へと成長した楽曲も多数存在する。一昨年のベストアルバムには、ライブ音源を歓声ごともとにしたリアレンジを冒頭に施した新バージョン「ROCK-mode」など数々の人気曲が誕生している。また、同じくアップテンポながらも前向きなメッセージを発信する「best day, best way」のような楽曲では、その力強さを保ちながらリスナーに対して生きる原動力を与えるものとして届けていく。

 では、昨年生み出された新たなキラーチューンでもある、「紅蓮華」ではどうだろうか。「THE FIRST TAKE」にて歌唱した姿も合わせて、改めて掘り下げていきたい。

LiSA – 紅蓮華 / THE FIRST TAKE

 こちらはライブパフォーマンスそのものとはまた少々違うかもしれないが、音源とも違う生歌ならではの部分も十分感じることができる。そのうち特に印象深く感じられたのは、音源以上に鋭さを増した、歌声の中にある棘や牙である。

 「紅蓮華」は、直前で紹介したハイスピードなナンバーと比べれば、テンポ的には若干遅め。だからこそ、ひと言ひと言に込める感情をより強く重くすることも可能であり、それはもはや牙というレベルさえも超えたもの。一太刀一太刀、想いを乗せた歌声をリスナーの心に浴びせる、刃の域に達する強さを持ったものだ。

 もちろん第一には、徹底的に『鬼滅の刃』という作品とともにあったからこそ支持されている楽曲ではあるが、LiSAがそこに込められた想いを歌声から骨太に表現したからこそ、これほどまでに愛される曲になったのではないだろうか。

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