Da-iCE、新時代アーティストとして頭角を現したグループに ラファエル、EXIT、オーラル……各コラボに映る多面的な魅力

 このコラボが話題になった理由の一つに、“第7世代”というキーワードがある。霜降り明星やミキ、四千頭身らと共に、“お笑い第7世代”と呼ばれる若手芸人の代表として活躍しているEXITに倣い、彼らと同世代にデビューしたDa-iCEは、オフィシャルサイトで自らを“音楽第7世代”という言葉で表現。今回のコラボを“エンタメ第7世代”という言葉で称し、それを「ほぼお笑い第7世代と同じ定義。シェア&コラボ大歓迎のエンタメミックス世代であり、その可能性を探る世代」と定義した。確かに活躍するシーンは違えど、改めて注目すれば、ここ最近のDa-iCEの活動はお笑い第7世代の彼らと共通している部分がある。自身の動画配信チャンネルを持ち、多くの人にシェアされる企画力を発揮。EXITもDa-iCE以外に、「EXSID」ではYouTuberのスカイピース、他にもヴァンゆんやおるたな等とYouTubeでコラボしている。

Da-iCE『FACE』(初回限定盤A)

 Da-iCEがエンタメミックスの可能性を探っているのだとしたら、4月に発表したTHE ORAL CIGARETTES(以下、オーラル)とのコラボもその1つではないだろうか。2組は互いの楽曲をクロスオーバー。Da-iCEのアルバム『FACE』に収録されている「BACK TO BACK」をオーラルがアレンジし、オーラルのアルバム『SUCK MY WORLD』の収録曲「Fantasy」にDa-iCEの工藤がオリジナルダンスを振り付けた動画を公開した。時はさかのぼり3月のこと、工藤がパーソナリティを務めるTBSラジオ『TALK ABOUT』にオーラルの山中拓也が出演した際、工藤が「オーラルの曲にダンスの振り付けしますよ」と持ちかけた。これがきっかけとなり、両者のコラボが実現。実は山中も、これまでSKY-HIやsleepyhead(SuGの武瑠)などのアーティストたちとコラボや共演を積極的に行ってきた。その点で、山中もDai-CEと同じく「音楽第7世代」といえるだろう。

Da-iCE - New Single「BACK TO BACK」Music Video(MBSドラマ特区「あおざくら 防衛大学校物語」エンディングテーマ)

 「DANCE」とサイコロの「DICE」を掛け合わせ、メンバー5人(5面)とファンを加えた6面で形成されるという意味を持つグループ名Da-iCE。振ればどんな目が出るか分からないサイコロのように、彼らは多面的な魅力をファンに見せ続けている。紹介した3つのコラボを通し、新時代のアーティストとして頭角を現したDa-iCEの活動に注目していきたい。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる