Da-iCE、ドラマ『破天荒フェニックス』主題歌とグループの関係性 歌詞に込められた“不屈の精神”
Da-iCEが、1月3日よりスタートする新春3夜連続ドラマ『破天荒フェニックス』(テレビ朝日系)の主題歌に新曲「Phoenix」を書き下ろした。勝地涼(主演)、伊藤淳史、瀧本美緒ら実力派キャストが出演する同ドラマは、田中修治氏によるビジネス小説『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』(幻冬舎刊)を原作としたヒューマンドラマ。実在する企業「OWNDAYS」の企業再生がモデルとなっており、倒産寸前のメガネチェーン店を買収した一人の若者が、資金不足やライバル店からの妨害といったピンチを仲間とともに乗り越え、会社を世界進出へと導くまでの軌跡が描かれる。
原作者の田中修治氏は2008年、負債14億円を抱える瀕死状態のOWNDAYSを買収。大多数がリスクだらけの困難な道と考えてしまう選択だが、当人はその大きな負債をマイナスとは捉えず、“すでに14億も投資されている会社”とポジティブな視点で買収を決めたという。もちろん、その後には絶体絶命とも言える倒産危機に幾度も直面するが、10年掛けて見事に企業再生を完遂。まさに破天荒といえる実体験と共に描かれるビジネス手腕や精神性はもちろん、フィクションと実話を混ぜ込むことでエンターテインメント性の高い作品として昇華されたことも、ベストセラーへと至った要因のひとつだ。(参考:14億の負債を抱えた会社を復活させた経営者による小説『破天荒フェニックス OWNDAYS再生物語』田中修治インビュー【前編】)
そんな波乱万丈な物語に寄り添い、メンバーの工藤大輝と花村想太が歌詞を書き下ろした新曲が「Phoenix」。その歌詞には、たとえ先々に困難があろうとも自分の思い描く未来を掴み取るまでは諦めない不屈の精神、トライ&エラーを繰り返しながら人生を駆け抜けていこうという前向きな感情が溢れている。工藤は原作を読んだ上で、そこに描かれている“決意”や“熱意”を表現したという。作品の空気感を汲み取ったストレートな歌詞には、原作やそのファンへの敬意を示しながらも、ドラマの起爆剤にもなり得る力強さを感じる一曲となった。
おそらくメンバーとしても、主人公・田村雄司ないし原作者の生き方にシンパシーを覚えたところも多分にあったように思う。ダンス&ボーカルグループとして6年目を迎え、国立代々木競技場 第一体育館で2DAYS公演が行えるほどの追い風を背にするDa-iCEだが、彼らもトライ&エラーで実力派グループへと成長を遂げてきたキャリアを持つからだ。そういう意味では、今回の歌詞はDa-iCEのサクセスストーリーとリンクしており、ドラマへの書き下ろし楽曲ではあるものの、彼らにしか出せない言葉の説得力を持っている。
楽曲の始まりであり、サビで繰り返される〈HighもLowも網羅して〉が象徴する人生の浮き沈みの中でも、〈飽くなきIdeaを 焼べ続けていたい〉〈駆け抜けろ 灰になるまで〉〈破天荒でも正解へ 逆行して生きていく為〉という主人公の真摯で熱い心情や決意を示す歌詞は、ドラマのテンションを高めることはもちろん、これから何かを成し遂げようとする人たちの応援歌としても愛されていきそうだ。