NCT DREAM、新アルバム『Reload』やBeyond LIVEに感じる熱量と独自性 新体制への期待も

 さらに、その成長に比例するようにNCT DREAMの音楽面も目まぐるしい変化を見せてきた。2018年に発売した楽曲「GO」ではそれまでの音楽性とは異なるストリート感が全面的に押し出され、徐々に大人へと成長していく過程を表現していた。ラップ面でグループを引っ張ってきたマークが卒業した後、シックな雰囲気を持ち合わせた楽曲「BOOM」を発売。年相応の魅力を意識してきた彼らだが、若さを感じさせるスピード感や焦燥感というよりは、よりリアルでセンシティブな部分に着目し、強調してきたように感じた。最近は、その培ったスキルから、ビジュアルの魅力は保ったまま、K-POPの中でも難易度の高い激しくクールなコンセプトで活動している。NCT DREAMはクールかつフレッシュ、10代の頃から活動してきたという特別さや、溢れる才能という点で、唯一無二の存在であるように感じられる。また、個人の成長によってカムバックの度にコンセプトの移り変わりだけではない、新たな一面や大きな変化を見せてきた。

NCT DREAM 엔시티 드림 'GO' MV
NCT DREAM 엔시티 드림 'BOOM' MV

 新体制で期待されるのは、これからのメンバーの個性の成長だろう。それぞれのパフォーマンススタイルとそれに合致した音楽性があるため、これからもNCT DREAMらしいエンターテインメントを追求し、展開していくと予想される。

 同年代のグループも増えていく中で、すでにそのメンバーの個性から一目置かれる存在へと進化したNCT DREAM。彼らにはNCTグループの一貫した音楽性だけでなく、幅広いコンセプトをこなしてきた確かな実力や、若いながらも確立されつつあるメンバーのパフォーマンススタイルがある。今回のライブでは、他のグループにはない魅力が発揮され始めたように感じた。

■momotoxic
ブロガー。自称”楽曲派”。Twitter:@momotoxic1006

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