木村拓哉、今なお色褪せない“Little Man”としての精神ーー斎藤工とラジオで語った『スマスマ』企画を振り返る

 当時の木村といえば、『ロングバケーション』『ギフト』『ラブジェネレーション』と、数々の名作ドラマを生み出していた時期。誰もが日本のトップアイドルとして認めるタイミングだったことから、斎藤は「僕にとって“いちばん大きい人“が、“Little”って……それを木村さんがナレーションでも受け止めて、“ここからまた明日に向かっていく“っていう終わり方だったんですよ」と、その真摯な姿勢に衝撃を受けた様子を語る。

 さらに斎藤は、そのドキュメンタリーに影響を受け、先住民の研究も始めたと話す。そして「人間ファーストじゃなくて、自然の一部であるっていう考えっていうのも、あの番組をきっかけに僕は言及しだしたので。僕の人生の、多くの人のだと思うんですけど、木村さんっていう存在がきっかけを与えてくださったなって」と続けた。

 実は、2019年5月26日放送回で、「人間って、本当に生きてるだけで幸せやなって感じましたね。自然って意志を持っているっていう感覚」と熱弁するゲストの桐谷健太に、木村は「こうやって話をしてると健太をあそこに連れて行きたいな。 僕がネイティブアメリカンの人たちと一緒に過ごした場所があったんですけど、そこはやばかったな〜」と語りかけており、彼の胸に今もなおあの記憶が色褪せていないことを見て取れた。

 大きな環境の中で、生かされている自分を見失わないこと。常に自分がLittle Manであることを忘れずにいること。それが、常に大きなうねりの中心にいる木村拓哉という人が、強くしなやかに生きている秘訣なのかもしれない。

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