きゃりーも踊った「The New Sweet Groove」バイラルチャート急上昇 TikTok発の“自宅で踊れる”ダンスポップに注目

 こうした形で再注目を浴びるのは予想外だったかもしれないが、〈愛、上、お菓子、下/柿食うっけ?こんなにも/差しすせソフトクリーム/五臓六腑でいこう〉〈タッチついてトルテ来た/何?ヌネのり塩/はっ!ヒフヘホットパイと/みんなでぬくぬく〉という五十音を駆使した思わず口ずさみたくなる歌詞は、アニメの世界観を飛び越えて、TikTokと非常に相性がいい。原曲は歌と言葉で心地いい語感を立たせつつ、どこか渋谷系を彷彿とさせるようなお洒落なメロディが印象的だったが、「The New Sweet Groove」はリミックスによってキュートなダンスポップへと変化。ビートの強弱で言葉の響き方も変わっているが、あくまで原曲の良さを活かした秀逸なリミックス曲と言えるだろう。

「The New Sweet Groove」

 また、今週のバイラルチャートでもうひとつ注目したいのは、こうしたTikTok経由でバズを起こした楽曲が数多くランクインしていることだ。ここ数カ月ずっと存在感を放っているRin音「snow jam」をはじめ、じわじわと上昇してきた瑛人「香水」や神はサイコロを振らない「夜永唄」、EDMナンバーのMeland × Hauken「Chernobyl 2017」やVicetone「Astronomia」などがまさしくそうで、長期化する外出自粛期間の中で多くの人がTikTokを利用していることから、流行発信が加速している。上述したきゃりーぱみゅぱみゅのように強力なインフルエンサーも現れやすくなっており、自宅で踊れる楽曲のチャートインはしばらく続くと見て間違いなさそうだ。

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