乃木坂46 秋元真夏に聞く、“自分らしさ”を活かしたキャプテンシップ「積み重ねてきたことに自信がついた」

乃木坂46秋元真夏のキャプテンシップ

 乃木坂46 秋元真夏が、ソロ写真集『しあわせにしたい』を4月8日に発売した。同作は、2017年に発売された1st写真集『真夏の気圧配置』から3年ぶりのソロ写真集となる。

 同写真集の撮影はイタリアと沖縄で行われ、沖縄では「今までの真夏」、イタリアでは「大人に向かう今の真夏」を表現。大人な一面と無邪気さを兼ね揃えた彼女の魅力を堪能できる一冊に。2019年、桜井玲香の卒業に伴い、新キャプテンに就任した秋元真夏。インタビューでは、キャプテン就任から約半年間を振り返りつつ、『しあわせにしたい』で見せた成長した姿について話を聞いた。(編集部)【最終ページに読者プレゼントあり】

乃木坂46の枠に当てはまらなくても、それがウケる可能性もある

ーー3年ぶりの写真集『しあわせにしたい』が発売されます。1st写真集『真夏の気圧配置』を出したのが23歳の頃だと思いますが、2019年にキャプテンに就任したことをはじめ、環境は大きく変わっていますよね。

秋元真夏(以下、秋元):2017年の時も「インフルエンサー」で初めて1列目に選ばれて、『日本レコード大賞』も取らせていただいたりと、グループにとっても、私にとっても節目の年でした。そこからこの3年間で一番変化を感じたのは、やっぱり2019年ですね。キャプテンに就任したこともそうですし、舞台『サザエさん』のようなお芝居の仕事ができたこと、色々なジャンルのお仕事に挑戦できた一年だったと思います。

ーーキャプテン就任から半年以上経ちます。もともと、秋元さんの中で理想のキャプテン像のようなものは持っていましたか?

秋元:私の中の理想は、やっぱり桜井玲香ですね。玲香と同じことはできないとは思うんですけど、彼女のグループの見守り方は乃木坂46にすごくぴったりだったんだなって、キャプテンになってから感じることが多くて。こと細かく指示を出すようなわけではないんですけど、大事なところではしっかり締めてくれる。メンバーにかける言葉も、心に刺さるものが必ずあるんですよね。多分、玲香もすごく考えて悩んでいたと思うんですけど、結果的には要所要所でキャプテンとしての役割を果せる人だったので。メンバーからよくいじられるタイプでもあったんですけど(笑)、それでもキャプテンとして頼られて、メンバーが付いていきたくなるところが、かっこよかったなと今でも思います。

ーー「引っ張っていくようなタイプではない」と過去のインタビューでも発言されていますが、先陣を切って後輩メンバーに道を示そうとしているような印象もあります。例えば『乃木坂工事中』の企画「VTR QUEEN決定戦」では、ここまでやって大丈夫なのか、と思ってしまうくらい大胆な企画にも挑戦していて。既存のグループのイメージも大切だけど、そこからはみ出すことの大事さみたいなものを感じました。

秋元:私のやり方が絶対に正しいとは思わないし、個性の出し方はいろいろあると思います。逆に、私はやりすぎてしまって、メンバーに申し訳ないくらいなんですけど……(笑)。後輩メンバーの話を聞いていると、みんな乃木坂46を本当に好きでいてくれて、「私が好きだった乃木坂46に近づかなきゃ」と思ってくれている子がすごく多いんです。それは嬉しいことなんですけど、逆に自分の個性を出せないことに繋がったりしないか心配でもあって。乃木坂46の枠に当てはまらなくても、それが意外とウケる可能性もあると思うんです。その機会を失うのはもったいないので、あまり枠にとらわれなくてもいいよって、後輩メンバーに伝えることは多いですね。

ーーそういう言葉だけでなく、自分から率先してやるところがかっこいいですね。

秋元:ありがとうございます。もともと他の人とはちょっと違うことに挑戦したくなるところはあって。だから、玲香にもキャプテンになる時に心配されたんですよ。「キャプテンになって、真夏が今まで出してきた良さはなくならない?」って。彼女も私がそういう子だって分かってくれていたから。でも、「キャプテンになっても真夏の良さは残してもいいと思う」と玲香が言ってくれて、それがキャプテンになる時にすごく後押しになりました。(就任前は)もう少しキャラを抑えないといけないかなって思いかけていたけど、そう言ってもらえたおかげで、自分の積み重ねてきたことに自信がついたというか。

キャプテン就任から一番大変だったのはナゴヤドームでの4日間

ーーキャプテンとしてグループ全体を見ることも意識的になったと思いますか?

秋元:いつもスタッフさんとメンバーの間にいる気分です。仲介役のような。メンバーから意見を聞いて、活動に活かせるものであればスタッフさんに共有して、もちろんその逆もあります。これまでは自分のことだけでいっぱいいっぱいで、いつも自分のことを優先的に考えていたんですけど、今は乃木坂46全体のことを自然と考えられるようになりました。

ーー現状、グループには年齢もバラバラな40名以上のメンバーがいて、彼女たちの意見を聞いたり、まとめたりするのは大変な仕事だと思います。特に『BIRTHDAY LIVE』のような大規模な公演では、全員の意思統一をとることにも一苦労では?

秋元:キャプテンになってから一番大変だったことが、ナゴヤドームでの4日間(『8th YEAR BIRTHDAY LIVE』)だったんです。全曲披露ということもあってリハーサルもいつも以上に長い期間で行ったんですけど、後輩メンバーに伝えなければいけないことはなにか、という話し合いを先輩メンバー同士でよくするようになって。1期生がたまたま集まった時も、「ここはこうしたほうが良くなるよね」みたいな話が自然と出てくるんです。そこで乃木坂46全体の方針が出てきた時、誰がみんなに伝えるのか。それってやっぱり私の役目なのかなって。

ーーキャプテンとして、グループ全体を整えていかなければならない。

秋元:後輩メンバーにもその都度伝えるようにはしています。けど、何かを訂正するというか、もともとその人がやっていたことを変えてもらうことが、私はすごく苦手で。自分が言われる分にはいいんですけど、その逆は申し訳ない気持ちになってしまうんです。でも、きちんと伝えられた時は、後輩メンバーもすぐに分かってくれるし、ちゃんと対応してくれる。どう伝えるべきか悩んでいる時も、1期のメンバーがいつも相談に乗ってくれて。やっぱり長年一緒にいるので信頼もできるので、周りのメンバーを頼りながら今頑張れていると思います。

ーー素直に頼れることも強みなのかなと思います。先輩でキャプテンだから頼っちゃいけない、完璧を目指そうみたいに思う方もいると思うんです。

秋元:だいぶ、周りの方々には助けられてますね。1期2期生だけでなく、3期4期生にも。それに、だんだん後輩の方からも、悩んでることや要望みたいなことを相談してくれるようになりました。そこから私も考えて、スタッフの方に交渉できるようになってきたので。キャプテンには恐れ多いから言えない、みたいなことも無くなっていると思うし、みんなが相談しあえる空気感は今後も作っていきたいなと思っています。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる