『CDTV』は、新番組でどう個性を出していくのか ポイントは“ライブの深掘り”?

『CDTV』は、新番組でどう個性を出していくのか ポイントは“ライブの深掘り”?

 とても楽しみなチャレンジと言えるだろう。

 今月、TBS系列で新音楽番組『CDTVライブ!ライブ!』がスタートする。番組のコンセプトは、「アーティスト自身が作り上げるステージをまるごと生中継するライブ番組」。放送は毎週月曜夜10時から。30日の初回は、夜7時から4時間スペシャルの生放送となる。

 「チャレンジ」と表現したのは、ほかでもない。現在、プライムタイム(夜7時から11時)に放送されている週1のレギュラー音楽番組は、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)と『うたコン』(NHK総合)くらい。さらに近年は、この時間帯にレギュラー音楽番組が新しく始まることもほとんどなかった。いま、音楽番組は全般に苦戦気味だ。そのなかで新番組をスタートさせるのだから、やはり「チャレンジ」と言いたくなる。

 ただ一方で、夜11時以降の深夜帯には、『SONGS』(NHK総合)や『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)など趣向を凝らし、定評のある音楽番組も多い。あらゆる世代を考慮する必要のあるプライムタイムに比べ、深夜帯のほうがターゲットを絞った個性的な番組づくりがしやすいということもあるだろう。

 今回の『CDTVライブ!ライブ!』も、番組タイトルからわかるように同じ深夜の老舗音楽番組『COUNT DOWN TV』(以下、『CDTV』と表記)から生まれた番組である。ただし、両者は対照的だ。本家の『CDTV』はランキングに特化した番組として1993年のスタート以来ずっと親しまれてきた。それに対し、新番組の『CDTVライブ!ライブ!』は、最初にふれたようにアーティストのライブステージを生中継する番組になる。

 ここで番組のポイントは2つあるだろう。

 ひとつは、生放送や生中継であることへのこだわり。

 元々テレビの音楽番組、特にプライムタイムの音楽番組はこれまで生放送が多かった。『ミュージックステーション』や『うたコン』もそうである。やはり生放送での歌、演奏、ダンスなどのパフォーマンスには独特の緊張感と熱気があり、それが画面越しにも伝わってくる。音源などでは味わえないその魅力は大きい。

 そこには、テレビというメディアの特性もある。生放送は、いま起こっている出来事をいっしょに目撃しているという興奮を視聴者に引き起こす。それは、テレビが持つ最大の武器だ。たとえば音楽番組でも、もし『NHK紅白歌合戦』が生放送でなかったとすれば、魅力は半減してしまうに違いない。

 そして『CDTVライブ!ライブ!』は、そこに一回限りのライブステージという「生」の要素をさらに加えることで、音楽番組における「生」の持つ魅力を最大限に引き出そうとしていると受け取れる。

 ただ、ライブパフォーマンスをフィーチャーした音楽番組は、これまでもなかったわけではない。そこで番組としてもうひとつのポイントが大切になる。それは、ライブの深掘りである。

 発表された内容によると、番組ではライブそのものはもちろん、そのための打ち合わせやリハーサルの様子など裏側にも密着するとのことだ。それによって、アーティストの素顔が見られるだけでなく、放送されるライブをより味わい深いものにする効果が期待できるだろう。楽曲や演奏だけでなく、ライブならではの演出の意図やその決定のプロセスまでがわかれば、そのアーティストのファンだけでなく広く音楽ファンにとっても興味深いものとなるに違いない。

 さらに発表では、SNSとの連動も積極的に図られるようだ。番組公式TwitterやInstagramの開設はいまや当たり前の時代になっているが、音楽番組という点を踏まえればYouTubeチャンネルがどう活用されるかも楽しみなところ。米津玄師などの存在を思い出すまでもなく、ネットから次々とヒット曲が生まれる時代が到来しているいま、テレビとネットの連動はこれからの音楽番組の成否を左右するものになるはずだ。

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