仲村宗悟、内田雄馬……『アイドルマスター SideM』出演メンバー音楽ソロ活動に注目
内田雄馬は熱いダンスチューンでラップを披露
一方、内田雄馬の5thシングル『Over』は、自身が花園百春役として出演するTVアニメ『あひるの空』のEDテーマ「Over」を筆頭に、バスケをテーマにした1枚になっている。表題曲の「Over」は、仲間と一緒なら限界を超えて未来に突き進むことが出来ると、力強い気持ちを歌った楽曲で、熱いバンドサウンドに乗せてシャウトするように歌う姿が印象的だ。
内田はバンド経験のある仲村とは違い、もともとは洋楽のR&Bやブラックミュージックを好んで聴いてきた。メジャーデビュー曲の「NEW WORLD」などからバンドサウンドのイメージを持たれるが、アルバム『HORIZON』収録曲やシングルのカップリング曲では、R&BバラードやEDMのダンスチューンなどを披露している。今作「Over」のカップリングでは、K-POPをほうふつとさせるようなヒップホップとロックのミクスチャーで、激しいラップを聴かせている。
「Loser」は、激しいビートとエレキギターのサウンドに乗せて、キレのあるラップを聴かせるナンバー。まさしく今からバスケの試合が始まろうというヒリヒリとした緊張感と、激しく打ち鳴らされる心臓の鼓動ようなビートが肝になった1曲だ。己を鼓舞するような激しいラップと、バスケットコートを華麗に舞うような流麗なメロディラインが一体となった、内田の新たな一面を見せる曲になった。
また「Buzzer Beater」は、トリッキーなラップとサウンド、さらにみんなで声を合わせるようなアンセム感が聴きどころ。どちらもファルセットやフェイク、シャウトといった巧みなボーカリゼーションも聴かせており、R&B好きの本領発揮といった雰囲気だ。
TVアニメ『あひるの空』への出演を機にバスケに興味を持ち、実際にバスケの試合を観に行った時に、DJがダンスミュージックを流して会場を盛り上げていたことに感銘を受けたことが、今作を制作するきっかけになったとのこと。まるで回り続けるコマのように、チャレンジを続けることを原動力にして前に進み続ける、内田のチャレンジ精神が詰まった1枚だと言えるだろう。
また、仲村と内田と共に『アイドルマスター SideM』内のユニット=DRAMATIC STARSのメンバーとして、ソロデビューが待ち望まれている八代拓も、自身が十王院カケルとして出演する『KING OF PRISM』のアルバム『KING OF PRISM ALL STARS プリズムショー☆ベストテン「LOVEグラフィティ」』が3月25日にリリースされる。『アイドルマスターSideM』のメンバーによる、精力的な音楽活動から目が離せない。
■榑林史章
「THE BEST☆HIT」を経て音楽ライターに。オールジャンルに対応し、インタビュー本数は延べ4,000本。現在は日本工学院で講師も務める。