嵐×R3HABコラボは、中国のファンベース拡大のポイントに? 「Turning Up」リミックス版を解説

 2019年1月24日、嵐の「Turning Up (R3HAB Remix)」がデジタルリリースされた。リミックスを担当したのはオランダ出身の世界的DJ、R3HABである。

R3HAB『The Wave』(Acoustic EP)

 R3HABは「How We Party」や「Karate」など1億再生を超えるヒット曲を複数抱え、DJの人気指標を図る”DJ Mag Top 100″ではカルヴィン・ハリスやSkrillexといったビッグネームを抑えて3年連続TOP20入り(2019年時点)を果たしており、名実ともに世界トップクラスのDJの一人である。観客の高揚感を爆発させるような超アグレッシブなDJプレイや、洗練された美しいメロディを奏でるソングライティングスキルが特徴で、EDMブームが落ち着いた現在でも彼の人気は非常に高い。

R3HAB & VINAI – How We Party (Official Music Video)

Remixの役割と、現在のダンスミュージックシーン

 さて、本楽曲で初めて「Remix」を知った人のために簡単に解説すると、Remix=リミックスとは「既存の楽曲の要素を使い、新たな楽曲を作る」という楽曲作成の一つの手法を指す。

 この手法は、単に別バージョンを作るというだけではなく、「既存の楽曲をDJセットに組み込めるようにする」という意味合いが大きい。DJはクラブやフェスティバルの現場で長時間に渡って一定のBPM(テンポ)でスムーズに曲を繋いでいく必要がある。しかし、多くのポップソングはそのままではDJセットに組み込むことが難しい。そこで、リミックスによってBPMを調節し、アレンジを変える必要があるのだ。また、ダンスミュージックはトレンドの移り変わりが非常に激しいため、その時々で最適なリミックスを施す必要がある。

 現在のダンスミュージックシーンでは、かつてのEDMから連想されるようなド派手なフレーズや音色に合わせて「ダン・ダン・ダン・ダン・…」とシンプルに4拍で踊るようなサウンドではなく、派手さを抑えながら「ダン・(チッ・)ダン・(チッ・)…」とハイハットなどで裏拍を強調していくクールなハウスミュージックがトレンドになっている。

 このサウンドはシャッフルなど細かな手足や腰の動きを活かしたスタイリッシュなダンスと非常に相性が良く、その様子をTik Tokなどに投稿するという流れも加速している。さらに2019年には象徴的存在であるMeduzaの「Piece of Your Heart (ft. Goodboys)」がジャンルの枠を超えて大ヒットするなど、このサウンドを中心にかつてのEDM前夜のような動きが起き始めているのだ。

Meduza – Piece Of Your Heart (Official Video) ft. Goodboys

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