Superflyが10年以上リスナーを魅了する理由 バンマス・八橋義幸に聞く、越智志帆が纏う“穏やかな空気”とミュージシャンシップ

Superflyが10年以上リスナーを魅了する理由 バンマス・八橋義幸に聞く、越智志帆が纏う“穏やかな空気”とミュージシャンシップ

 Superflyが2020年1月15日、6作目のオリジナルアルバム『0』をリリースする。前作『WHITE』(2015年5月)以来、約4年半ぶりとなる本作には、シングル曲「Bloom」「Gifts」「Ambitious」、連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合)の主題歌「フレア」などを収録。11曲中10曲の作詞・作曲を越智志帆が手がけており、シンガーとしてはもちろん、ソングライターとしての資質を開花させた作品になっている。

 リアルサウンドでは、2009年からSuperflyのバンドメンバーとして参加し、現在はバンドマスターをつとめるギタリストの八橋義幸氏にインタビュー。2019年9月から12月にかけて開催された全国アリーナツアー『Superfly Arena Tour 2019 “0”』の手ごたえ、八橋氏がアレンジしたアルバム『0』の収録楽曲「Lilyの祈り」の制作、越智志帆の魅力と変化などについて聞いた。

“ゼロの状態”からのリスタート

Superfly

 全国アリーナツアー『Superfly Arena Tour 2019 “0”』の最終日、マリンメッセ福岡公演は、“Superfly史上、最高峰”と言うべき内容だった。「愛をこめて花束を」「タマシイレボリューション」などの代表曲のほか、ニューアルバム『0』に収録された8曲も披露され、Superflyの現在のモードをダイレクトに体現。何よりも越智志帆の穏やかで楽しそうな表情、さらに深みを増したボーカルは強く心に残った。バンドを率いた八橋氏も、「いろいろな条件が上手く重なり、想像よりもすごいものになりましたね。こんなに上手くいったツアーはこれまでになかったかもしれないです」と語る。

「『フジロック』(『FUJI ROCK FESTIVAL ’19』)の出演(7月28日GREEN STAGE)の後、お盆くらいの時期にツアーのミーティングが始まって。志帆ちゃん、総合演出の森正志くんを交えて、セットリスト、演出などについて話したんですが、そのときの雰囲気がいい意味でゆるくて、楽しかったんです。ツアーもすごくいいムードだったし、ライブを観てくださった方からも“志帆ちゃんの笑顔が印象的だった”“穏やかな表情”だったと言ってもらえて、ホッとしましたね」

 アリーナツアーのMCでも志帆は「自分が“ゼロ”だという感覚になったんです。それは“何もない”ではなくて、“ゼロの状態がある”ということ。ゼロの状態にはいろんな可能性があると思ったら、“こんな歌が世の中にあったらいいな”と思い付くようになって、曲を作るのが楽しくなってきた」と語っていた。

八橋義幸

 2016年7月から2017年11月までのライブ活動休止を挟み、自分自身の音楽、活動、人生を見つめ直す時間を持ったことで、シンガー/アーティストとして“0”の状態に戻り、それが新たな創作へと結びついたというわけだ。そのプロセスはもちろん、今回のアリーナツアーにおけるボーカル表現、そして、新たに制作された楽曲にも強く反映されている。

「活動休止後の『Bloom』のコンサート(デビュー10周年を記念した一夜限りのプレミアムライブ『Superfly 10th Anniversary Premium LIVE “Bloom”』2017年11月15日東京オペラシティ コンサートホール)の頃から、以前よりも穏やかな顔をしている印象があって。その後のファンクラブツアー、フェス、今回のアリーナツアーのなかで、“そんなにがんばりすぎなくても、自分の良さが出せる”という自信みたいなのものも仄かに感じるようになりました。まさに“0”の状態に戻ったというか、徐々に解放されてきたんじゃないかな。今日も朝ドラ(『スカーレット』)を観て、『フレア』を聴いたんですが、本当に優しく、気持ち良さそうに歌ってるなと改めて感じて。ハイトーンで突き抜けるロックボーカリストとしての資質はもともとあるんだけど、個人的にはあまり張り上げない、低めの声もすごくいいなと思っているんです。最近はそういう声を活かした曲も増えてますね」

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