大原ゆい子×高橋李依、ファンと共に『からかい上手の高木さん』への愛を共有したスペシャルライブをレポート
人気アニメ『からかい上手の高木さん』のイベント『「からかい上手の高木さん」クリスマスイヴイヴイヴライブ~あたため上手の高木サンタ~』が、12月22日に東京・日テレらんらんホールで開催された。同作でオープニング主題歌を担当するシンガーソングライター・大原ゆい子と、エンディングテーマを歌ったヒロイン=高木さん役の声優・高橋李依が出演。あいにくの雨となったが、夜の部では寒い中で並んで待ってくれた観客に、高木さんからカイロがプレゼントされるサプライズも。高木さんの心遣いと二人の歌声で、集まった観客の身も心も温かくしてくれた。
感動の名シーンが大原の歌と共に甦る
アニメ『からかい上手の高木さん』は、山本崇一朗による原作コミックスの累計が790万部突破の青春コメディで、2018年にアニメ1期、今年夏にアニメ2期が放送され、初々しい恋心と届きそうで届かないもどかしさに「ニヤニヤとキュンキュンが止まらない」と話題になった。そんなアニメ『高木さん』シリーズで、大原ゆい子は「言わないけどね。」と「ゼロセンチメートル」の2曲でオープニングを担当。ヒロインの高木さんを演じた声優・高橋李依は、高木さんが歌うカバー曲が、毎話エンディングに流れて話題に。いきものがかり、HY、JUDY AND MARY、GReeeeNなど、誰もが一度は耳にしたことのあるJ-POPの名曲が選曲された、『「からかい上手の高木さん」Cover Song Collection』も大きな話題を集めた。このイベントは、そんなアニメ『からかい上手の高木さん』の物語を彩った楽曲を生でお送りする、高木さんファンにとっての最高のクリスマスプレゼントだ。
アニメ1期第1話のEDテーマでもあった「気まぐれロマンティック」で、にぎやかに始まったイベント。リズムに合わせて身体を動かしながら歌う高橋、大原はキーボードを弾きながらハモりでサポート。最後に高橋が指でハートを描いて投げキッス。ふたりの愛情たっぷりのパフォーマンスに、会場には大歓声が沸いた。
イベントは、大原の歌パート、高木さんの歌パート、そして二人がデュエットするコラボパートが、トークを挟みながら続いていく。大原は、林間学校で高木さんが西片に「星が見たいね」と語りかけるエピソードに続いて「星が眠るまで踊ろうよ」や、「夜になれば」などを披露した。「高木さんと西方を思い浮かべながら聴いて欲しい」と大原。「夜になれば」はしっとりとしたバラードで、高木さんと西片が夜SNSでやりとりをしていて、早く返事が来ないかドキドキしながら待っている高木さんの様子が浮かぶ。早く明日になって学校でおしゃべりもしたいけど、携帯を通して会話するこんな夜も愛おしいといった雰囲気で、温かくて包み込むような大原の歌声から、高木さんの気持ちもジワジワと伝わってきた。
『高木さん』の世界は、やさしく温かくて、どこかノスタルジックだ。アコースティックギターやピアノを中心にした大原の音楽は、聴くものに寄り添う優しさがあり、歌詞と歌は、その行間から映像や物語を想像させる。『高木さん』の世界につかず離れず、丁度良い距離感を保つ大原の音楽は、『高木さん』の世界にぴったり。観客の中には目を閉じて聴いている者もいて、ここにいる誰もが大原の奏でるやさしい世界に浸った。
本編ラストに大原が歌った「君と光」は、会場に感動が広がった。『ゼロセンチメートル』のアニメ盤カップリングに収録した曲で、『高木さん2』の第12話挿入歌として話題を呼んだ。12話は、お祭りですれ違う二人が仲間たちの応援で再会し、西片のほうから初めて高木さんに手を差し伸べるシーンが胸を熱くした。スクリーンにはその映像も映し出され、それを見つめながら、二人に声援を送るように手を握った観客。楽曲と共にあの感動が、観客の胸に再び甦った。