ゴールデンボンバーの4人が明かす、“ビジネス仲良し”な関係性 「今は良い状況、良い距離感」

ゴールデンボンバー4人の関係性

『紅白』に出たいのは「期待されたから」(鬼龍院)

――今年は『紅白』出場ならず、残念でした。身も蓋もないことをお伺いしますか、アルバムタイトルを『もう紅白に出してくれない』にし、架空ニュースサイトを作成するほど『紅白』に固執する理由はどこにあるのでしょう?

鬼龍院:う〜〜ん。この問いかけには「どんな答えが正解なんだろう?」って最初に考えちゃいますよね、この質問。なんて言えばいいと思う?(※メンバーに向かって)

喜矢武・歌広場・樽美酒:(無言)。

鬼龍院:なぜ出たいのであろうか? それは「期待されたから」ではないでしょうか。

――期待に応えたいと。

鬼龍院:ファンの皆やスタッフの方が期待してくれるなら……という。

――もちろん話題性で出演できるものではないのは承知していますが、今年は『紅白』出場を狙えるほど、様々なリリースが話題を呼んでいたと思います。今年リリースした楽曲について印象深いエピソードを聞かせてください。

鬼龍院:他のメンバー、あるんですかね?

喜矢武・歌広場・樽美酒:無いですね!

――楽曲そのものの制作には関わってないとはいえ、何かしらあるのではないでしょうか。たとえば、「令和」においては、元号発表から最速リリースを目指して奮闘する様子を公開することを含めての「作品」だったと思うんですよ。鬼龍院さん以外のメンバーもそこで何か感じたことはありますか?

鬼龍院:その質問はアレですよ、デザート工場で働いている人に対して「このプリンのカップを並べていて、なにか思うことはありますか?」と言われるようなものですよ。皆、指示したことをちゃんと聞いて動いてくれているだけで。

――作業工程を遂行しているだけだと。

喜矢武:詳しい話は知らないことが多いもんね。

樽美酒:スタッフより知らないことあるもんね。

歌広場:ほら、「LINEのBGMにしてるとモテる曲」って、知らない外国人4人組のジャケットじゃないですか。普通に見て「……誰だよ?」って思いました。そのくらい知らないですね。

喜矢武:そういうことを全部知らないから、Twitterでファンから「この4人の中で喜矢武さんはどれですか?」というリプが来たりすると、一瞬わからないんですよね。そこで初めてホームページを確認して知るという……。

歌広場:まさに“ファンファースト”とはよく言ったもので、“メンバーセカンド”なんですよ(笑)。

――また、今年は「ガガガガガガガ」や「かまってちょうだい///」など、ファンやオタク文化をあつかった楽曲も印象に残りました。「かまってちょうだい///」に関してはSNSでの反応をみると、ゴールデンボンバーのファンやヴィジュアル系のファンだけでなく、アイドルのファンなど、様々なジャンルの“オタク”の反響が伺えました。何か狙いがあったのでしょうか?

ゴールデンボンバー/かまってちょうだい/// LIVE MV

鬼龍院:「狙い」ってほどではありませんが、最近はネット上でオタク文化が幅をきかせてきているような流れを感じてしまいます。そうすると、非オタクの方々もオタクがどんなものかは知っている。なのでこういう曲を作っても「全く理解不能」ということにはならないから作った、「今」がそのタイミングだったというだけです。

歌広場:それに、この曲をライブでやるときは、サビでずっとツーステップを踏んでいるからか、翌日腰が痛くて痛くて。ゴールデンボンバーのライブで腰が痛くなることは滅多にないんですけど、原因がこれしか考えられない(笑)。

喜矢武:普段使わない内腿の筋肉とかに来る曲だよね。

樽美酒:僕にとってはこの曲の振りは「喜び」ですね。

鬼龍院:ステージ上で、トレーニングの時の顔をしているんですよね(笑)。

喜矢武:一人だけ振り決まったとき楽しそうでしたもん。

鬼龍院:この曲と「首が痛い」をYouTubeで同時に公開したところ、「首が痛い」の方が再生回数が多いんです。僕はどっちもインパクトのある曲だと思っていたんですが。


ゴールデンボンバー/首が痛い MV

――それはMVの凝り具合も加味されているのでは。

鬼龍院:それはMVを見て理解してもらえたっていうことですよね。この曲は映像で見せることで面白さが伝わると思ってMVを作ったんです。それに、あの曲は本当に「使える」んですよ。

――「使える」とは?

鬼龍院:対バンイベントで、共演アーティストさんのことを上手く演出に取り入れると、すごくいい雰囲気になるし、盛り上がるんです。

――対バンだけでなく、もはやロックフェス常連のゴールデンボンバーですが、フェスでもよく共演者をいじってらっしゃいますもんね。

鬼龍院:この曲だったら、共演者に特徴的な動き(振り付け)があれば、すぐに取り入れることができるんですよ! 例えばGLAYさんと共演したときは「(GLAYチョップで)肘が痛い」だとか。そういった意味で、いい曲だなあ。これは一生安泰だなと思います。

――それで言うと「暴れ曲」も、いわゆるヴィジュアル系的な「暴れる」振りが多用されていますが、歌広場さんは振り付け制作に関わっているのでしょうか?

【バンギャが】暴れ曲/ゴールデンボンバー【暴れてみた】

鬼龍院:「ここはこうだよね?」みたいな相談はしました。

歌広場:「†ザ・V系っぽい曲† 」もそうだけど、ヴィジュアル系っぽいことをやりたいってときに、細かいところで「今流行っている振りは?」くらいの話はします。

鬼龍院:「己龍さんの曲に、こんな動きがある」とか。

歌広場:この曲のサビは「百鬼夜行」のサビですね。


鬼龍院:あれはモロですね。お世話になっております。

――毎度“ギリギリ”を攻めているゴールデンボンバーですが、昨今はコンプライアンスも厳しくなっています。例えば今後、樽美酒さんが「肌色が多すぎる」など、お叱りを受けるかもしれない。

樽美酒:僕はもう脱げなくなったら、できることがなくなってしまうので辞めます!

――さきほど収録していた動画でも、今年の漢字は「脱」でしたしね。

鬼龍院:そこに関しては、すごく気をつけて動いているつもりです。マネージャーさんに「こんなことをやりたい」と案を出す時にも、そこだけで完結させずに、「他の人にも(この案に問題がないか)聞いてみてくれない?」と確認します。僕一人では気がつかないことは多いので。「ここが危険かもしれない」といった意見が返ってくると、指摘された問題点を調べたりして、様々な方向から(ネタに対して)突っ込まれても大丈夫なようにした上で、派手なことをやっているようにしています。

――表現をしていく上で、「多少クレームがつくかもしれないけど、絶対に面白いからやりたい」という案もあると思うんです。その場合の最終的なジャッジはどこにあるのでしょう。

鬼龍院:「人が傷つく」という点です。曖昧な「コンプライアンスが……」みたいな言い方で、理由なく消極的になることも多いじゃないですか。そういう時は 「誰かそれで傷つく? 嫌な気分になる?」と、僕がゴネますね。他には、傷ついたのは事実だとしても避けようがない、「そりゃしょうがない」って意見はスルーします。そういうジャッジの仕方ですね。ウチの場合は。

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