DEAN FUJIOKAの一貫した“ミニマリズム”が出色 2019年チャートで印象的なビート&アレンジを振り返る

 昨年から担当しはじめた連載「チャート一刀両断!」では、毎月一回のペースでオリコン週間アルバムランキングをもとにさまざまなトピックを扱ってきた。ざっと2019年の執筆分をふりかえってみると、K-POPとJ-POPを問わず男性アイドルやパフォーマンスグループを多く取り上げてきたようだ。

 具体的に挙げると、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE、COLOR CREATION、King & Prince(以下、キンプリ)、Kis-My-Ft2、THE BOYZ、SuperM、ATEEZなど。ロックバンドやシンガーもちょくちょく取り上げていて、DEAN FUJIOKA、SEKAI NO OWARI、Suchmos、ユニコーン、ENDRECHERI、米津玄師、Mrs. GREEN APPLE、Official髭男dismがいる。ヒプノシスマイクの1stアルバム『Enter the Hypnosis Microphone』について書いたのもこの枠。

DEAN FUJIOKA『Shelly』(通常盤)

 以上のなかで印象深いのはDEAN FUJIOKAだ。アルバム『History In The Making』はサウンドのクオリティも、日英中とトライリンガルな歌詞に見られる多言語的なアプローチも、そしてアーティストとしての華も光る一枚。日本でリリースされたポップス、とりわけエレクトロニックなサウンドを取り入れたもののなかではメジャーインディ問わず出色だった。最新EP『Shelly』も期待を裏切らない素晴らしい出来で、年間ベストと言ってもいい。とまとめると、自分の2019年は「DEAN FUJIOKAにはじまりDEAN FUJIOKAに終わった」と言っても過言ではない気がしてくる(多分過言です)。

DEAN FUJIOKA – “History In The Making“ (Official Lyric Video)

 DEAN FUJIOKAを評価したくなる理由の最たるものは、ビートのミニマリズムが冴え渡っていることだ。最新シングル『Shelly』の表題曲は、コード感も歌メロも親しみやすいものの、それをこれみよがしのキーボードやベースラインで説明してしまうことは決してしない。遅めのテンポで、ビートを刻みすぎることもなく、しかし着実に楽曲のドラマを展開させていくさまはとても心強いものがある。このミニマルさあってこそ、クライマックスの派手な展開も際立つというものだ。

DEAN FUJIOKA – “Shelly” Music Video

 EDMに代表されるダンスミュージックの影響を受けた構成やトラップ的なフロウなどは(おそらく部分的にはK-POP経由で取り入れたのだろうが)それなりに耳にすることが増えた。シングル曲やアルバムリード曲ではラグジュアリーなサウンドのポップスを聞かせるキンプリも、アルバムではワイルドな側面を見せる楽曲に事欠かない。

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