関口メンディーや佐野玲於らも参戦! KRUMP世界大会『KING OF BUCK』の白熱パフォーマンス

KRUMP世界大会『KING OF BUCK』レポ

 ショーケースに加えてもう1つの目玉といえるのが、ゲストジャッジたちによるデモパフォーマンスだ。この日は1人1人がレジェンドといえるTight Eyex、Big Mijo、Grichka(フランス)、Wave(ドイツ)、Slam(ロシア)が神業的なソロはもちろん、息ぴったりのパフォーマンスを展開し、興奮した出場者たちがステージに乱入! オーガナイザーのTwiggzも一緒になって踊るなど、会場全体が一体となった同コーナーがこの日一番の盛り上がりを見せた瞬間だった。

 夜に行われた結果発表では、各ジャッジが受賞者とは別にMVP(BEST KRUMPER)を発表。この中で、KIDS部門に参戦し惜しくも優勝を逃したBaby Ruin(日本)が、Tight Eyexから“Princess Tight Eyex”の名前を授かる(注:Tight Eyexのファミリーの一員に加わる)というサプライズもあった。

 ベルトを使った遊び心たっぷりなTRICKSで魅せたJr. SLAM(TRICKS BATTLE/ロシア)、子供から大人までの混成クルーで盛り上げたLoopz Fam(CREW BATTLE/日本)、小柄ながら確かなテクニックで会場を魅了し、やはりTight Eyexより“Prince Tight Eyex”の名前を授かったBaby StreetBeast(KIDS/日本)、冷静沈着なパフォーマンスで圧倒したTaminator(LADYS/カナダ)、TRICKSなどさまざまな技を繰り出し、最後に客席にダイブするなどライブ感溢れるパフォーマンスで盛り上げたUgly Fate(MENS/ロシア)がそれぞれ各部門を制し、会場から大きな拍手が贈られた。エンディングではTight Eyexが、日本でのKRUMPの普及に力を尽くしてきたTwiggz Fam・KOB CREWに感謝のメッセージを贈るなど、感動的なムードでイベントが締めくくられた。

 技のみならず、バトルやセッション時における創造性や精神性などが重視されるKRUMP。同イベントは現在国内のメジャーシーンで活躍するKRUMPERたちを培ってきた現場の空気を垣間見ることができる、貴重な場ともいえる。またKIDS部門を日本からの出場者が制したことで、Twiggzら日本の先駆者たちが撒いた“種”が、世界におけるKRUMPシーンでも確実に芽吹きつつあることを実感させられた点でも印象深い大会となった。

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(取材・文=古知屋ジュン)

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