つるの剛士、世良公則ら豪華ゲスト迎えて熱唱 芸能生活25周年&歌手デビュー10周年祝ったツアーファイナル公演

つるの剛士、豪華ゲスト迎えたフォーラム公演

つるのの代名詞=PRINCESS PRINCESSの「M」カバー

 つるのが兄貴として慕う世良公則をゲストに迎えたコーナーでは、「銃爪」と「いつものうた」をコラボで披露した。「銃爪」は世良公則&ツイストの1978年の楽曲で、『つるのうた3』(2015年)でカバーした経緯がある。また「いつものうた」は、広島出身の世良が同郷のつるのを誘い、同じく広島出身の奥田民生が作詞・作曲を手がけた。シンプルなロックンロールで、つるのはギターソロでも魅せる。世良のパフォーマンスに終始「格好いい!」と感激していたつるのは、「こういう兄貴たちがいるから、俺らも負けてられない。25周年なんてまだ大したことない!」と、同郷の先輩=世良から、たっぷりと刺激を受けた様子だった。

 アンコールでは、「ものまね番組で歌って注目を集め、音楽活動を始めるきっかけになった思い出の曲です」と紹介して、PRINCESS PRINCESSの「M」を熱唱した。女性キーの歌を見事に歌いこなしたボーカリゼーションはもはや伝説で、2005年頃〜テン年代にかけてのカバーブームの一翼を担った。太い芯がありながら、端々に切なさや憂いを織り交ぜたボーカルに、観客は目を閉じて静かに聴き入っていた。

 また、YouTube番組『釣りよかでしょう。』をきっかけに知り合ったシンガーソングライターの江頭勇哉をゲストに迎え、つるのの地元・藤沢のスタジオで一緒に作ったと言う「トモウタ」も急遽生披露された。同曲は6月にインスタライブで歌って評判になっていたもので、アコギを弾きながら歌うシンプルさが歌声を際立たせる。まるで“地元のツレ”のような、遠慮のいらない関係であることが、二人の様子から伝わってきた。

 「30周年、50周年、100周年と、一緒に歳を取っていきましょう。“歌の剛士”“(将棋を)指すの剛士”“(子を持つ)親の剛士”“(バイクや波に)乗るの剛士”など、どの剛士も応援して下さい。何よりも僕が、みなさんを応援しています。みなさんの心が晴れますように!」と、つるの。

 最後には、親子で楽しめることをテーマに制作、2011年にリリースしたミニアルバム『ちゅるのうた』に収録の「にじ」を、観客と一緒に歌った。ゆったりとしたリズムとシンプルなメロディが心地良く、つるのが客席にマイクを向けると、観客の大合唱が会場に響き渡る。観客が揺らすカラフルなペンライトの光がまるで虹のようで、そんな光景を目の当たりにつるのは嬉しそうに目を細めた。

 趣味も仕事も全力で臨むから、つるのの周りには人が集まり笑いが絶えない。そんなつるのの人を惹きつける魅力が、このライブには溢れかえっていた。

(写真=国府田利光)

■榑林史章
「THE BEST☆HIT」の編集を経て音楽ライターに。オールジャンルに対応し、これまでにインタビューした本数は、延べ4,000本以上。日本工学院専門学校ミュージックカレッジで講師も務めている。

■公演概要
『つるの集い〜3発目〜 打ち上げ!!』
12月20日(金)都内近郊
昼の部:OPEN14:00/START14:30/END16:30
夜の部:OPEN17:30/START18:00/END20:00

■配信情報
つるの剛士×DAIGO「ヒカリノキズナ」
配信はこちら

つるの剛士 オフィシャルサイト

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