花譜、「粉雪」カバーでも注目集める15歳バーチャルシンガー リスナーを魅了する歌声の特徴は?

 バーチャルシンガー・花譜が、10月3日に公開されたダンロップ『ROAD TO YOU』シリーズの第3弾となる短編アニメーション『ROAD TO YOU ~記憶に舞う粉雪~』でレミオロメン「粉雪」をカバーしている動画公開後には、花譜に歌に対する感想がコメント欄に多数寄せられ、透明感がありながらも、生命力の強さを感じることのできる歌声が好評を博している。

短編アニメーション『 ROAD TO YOU -記憶に舞う粉雪- 』 #粉雪 | ダンロップ
花譜「夜が降り止む前に」

 2Dもしくは3DCGの仮想アバターを用いて楽曲投稿を中心に配信を行うバーチャルシンガーの中でも、花譜は編み込みおさげにした淡いピンクの髪に、触角のある紺色のフードを被った印象的な姿だ。昨今増加するバーチャルシンガーの一人ではあるが、彼女が纏うミステリアスな雰囲気は、唯一無二の存在感を放っている。

15歳のバーチャルシンガー・花譜とは?

花譜 #06 「糸」 【オリジナルMV】

 2018年10月18日、14歳だった花譜は、自身のYouTubeチャンネルに「#01」を投稿。同年12月6日にボカロP・カンザキイオリによるオリジナル楽曲「糸」を公開した。「糸」以降のオリジナル楽曲は、全てカンザキイオリが制作している。オリジナル楽曲「夜が降り止む前に」は、映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』の主題歌に抜擢された。

 また、花譜を優しく包み込んでいるのは、カンザキイオリのほか、運営チームの存在。彼らは、花譜公式Twitterアカウントのツイートにて、彼女とは13歳の時に出会ったこと、東京からは遠方に住んでいること、彼女の両親が顔出しすることに強い抵抗感を持っていたことを明かし、「バーチャルシンガー」としての形でなんとか音楽活動を開始することができた経緯を公表した(参考:花譜ファーストワンマンライブ「不可解」につきまして)。

 本来、バーチャルユーチューバーが実年齢を公表する風習はないことから、リスナーも花譜に生身の人間に近い感覚を覚えたのだろう。実際に高校受験を控えていた彼女は、オリジナル曲「忘れてしまえ」を最後に、約一カ月半、活動を休止。2019年3月20日に「#16「活花」-復帰&“雛鳥”予告編-」を投稿して復帰した。

 また、クラウドファンディングを行い、8月1日にワンマンライブ『不可解』を開催。クラウドファンディング開始から83秒で500万円の目標を達成し、結果4,000万以上の支援額を集めたうえに、ライブ当日は「#花譜不可解」が世界トレンド1位を獲得するなど、大きな話題を呼んだ。歌譜は、カンザキイオリをはじめとしたクリエイター、運営チーム、観測者(ファンの総称)のバックアップによって、今、急成長しているバーチャルシンガーなのだ。

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