嵐がYouTube&サブスクで楽曲解禁するメリットは? 5曲の選曲などから考察
開かれたサービス上で楽曲や作品を解禁することの最大のメリットは、ライトなユーザーにも気軽にふれてもらえること。デビュー曲にして最大のヒット曲「A・RA・SHI」をはじめ、「Love so sweet」(松本潤主演ドラマ『花より男子2(リターンズ)』主題歌)、「Happiness」(二宮和也&櫻井翔主演ドラマ『山田太郎ものがたり』主題歌)、「truth」(大野智主演ドラマ『魔王』主題歌)、「Monster」(大野智主演ドラマ『怪物くん』主題歌)といった選曲にもその意識が感じられる(いずれも番組出演時のメドレー常連曲でもある)。名曲揃いの嵐なだけにアルバム曲もぜひストリーミングサービスユーザーに楽しんでもらいたい気持ちもあるが、カラオケ人気の高い楽曲やタイアップ曲が上位を占める各サービスのランキングを見ると、やはり今回の選曲は間違いないのだろう。また、歌い踊る5人の姿が見られるMVの視点で考えても、ダンスが見どころのものからメンバーの仲睦まじい姿が見られるものまでバランス良く揃えられている。
『日本テレビ系ラグビー2019 イメージソング』に起用されている「BRAVE」をテレビを通して耳にする機会も増えている今、ふと嵐の曲を聞きたいと感じた人にそれぞれの曲が届き、これをきっかけに今からまた嵐を好きになる人が増えていく……とても素晴らしいサイクルだ。そして、活動休止までのおよそ1年の間に、ここからまた嵐が新たなファンを増やし続けていくとしたら、それこそ前人未到なことなのではないだろうか。
(文=竹上尋子)