デビュー1年で豪ソングスチャート制したTones And I、「Dance Monkey」で世界の心掴むか

 Spotifyでは再生回数に基づくデイリーチャート、そしてユーザーがSNS上でシェア等した回数に基づくバイラルデイリーチャートがありますが、世界中のユーザーを対象とするグローバルチャートにおいて、デイリーおよびバイラルデイリーの双方で最近常時5位以内に登場しているのが、今回紹介するTones And I(トーンズ・アンド・アイ)「Dance Monkey」。

TONES AND I – DANCE MONKEY (OFFICIAL VIDEO)

 一度聴いたら忘れ難い声。Tones And Iはその声で路上から音楽フェスまで、どんな場所をも掌握してきました。MVのインパクトも絶大で、曲がはじまると呼吸器をつけていた老人が蘇ったかの如く動きまくります。そしてこの老人の茶目っ気たるや、かつて日本でヒットしたいじわるばあさんを思い出した次第。この老人、どうやってキャスティングしたのでしょう。

 Tones And Iはオーストラリア出身のトニー・ワトソンによるソロプロジェクト。オーストラリアではストリートパフォーマンスをバスキングといい、パフォーマーはバスカーと呼ばれるのですが、彼女はバスキングに必要な許可証を昨年取得すると、初めて訪れたバイロン湾でのライブが成功。仕事を辞めてバスキング一本で勝負する道を選び、ワゴン車で生活しながら自身の音楽を極めていきます。

 そして昨年秋、Tones And Iは大道芸人のチャンピオンを決めるイベント『Battle of the Buskers』を制覇。バスカーのナンバーワンとなったのです。

 Tones And Iのレコードデビューは今年になってから。デビュー曲「Johnny Run Away」のMVでは寝泊まりしていたワゴン車やバスキングの様子、レコーディング風景そしてアーティスト写真撮影の模様が記録され、彼女のデビューまでの歴史を辿ることが出来ます。

TONES AND I – JOHNNY RUN AWAY (OFFICIAL VIDEO)

 地元の人気ラジオ局Triple Jの推薦もあり、オーストラリアのソングスチャート(ARIA)では最高12位を記録した「Johnny Run Away」に続いてリリースされたのが「Dance Monkey」。この曲がオーストラリアで如何に支持を集めているかはこの夏行われた地元の音楽フェス、『Splendour In The Grass』でのパフォーマンスを観れば一目瞭然。ラジオ局Triple Jの公式YouTubeアカウントにその様子が掲載されています。

TONES AND I – ‘Dance Monkey’ LIVE (Splendour In The Grass 2019)

 バックバンドなし、コンピューターとシンセサイザーのみを携えたった独りでステージに立ち、2万を超える観客を熱狂へと導くTones And Iの姿に、デビュー以降もバスキングのスタイルを貫く彼女のポリシーが見て取れます。大サビからサビに戻る瞬間、観客が一斉に飛び跳ねる様子は感動必至です。

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