欅坂46 2期生 田村保乃、松田里奈、山﨑天……選抜制導入によって訪れたメンバーの転機

 一方で、上記の二人と明暗が分かれたのが大阪府出身の13歳、山﨑天である。彼女は今回、残念ながら選抜には選ばれなかった。グループで最年少と若いため、まだまだこれからとの声も多いが、この歳での挫折の経験は精神的に辛いものがあるだろう。放送後、少し時間が経ってから更新された彼女のブログには、言葉少なながらも緊張感のある文章が並んでいた。

 「欅坂46のメンバーになってやりたかった事が楽曲制作に携わること、いい作品を作って皆さんに届けて、伝えることです それは、今もずっと変わらないことだと思います」と述べた上で「今の自分を見て欲しい」との思いを綴った。そして最後は「自分に正直になりたい」と締め括る。

 13歳とは思えない落ち着いた言葉運びにただならぬ存在感が漂っている。加えて、かつて平手友梨奈が「僕は自分に正直に生きたい」と悟った様子で終えたブログ(以後更新は途絶えている)を彷彿とさせる内容に、新たなヒロインの誕生の予感を期待せざるを得ない。選抜に選ばれなかったことがかえって引き金となり、今後やってくる大きな物語の気配を生んでいる。

 重要なポジションを任された2人と、今回は選ばれなかった最年少メンバー。彼女たちの東京ドームでのパフォーマンスと、これからの動向が楽しみである。

■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
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Twitter(@az_ogi)

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