田村保乃、松田里奈ら2期生も選抜入り ”新しい欅坂46”による9thシングルフォーメーションを分析

四隅は全員160cm超えの長身揃い、中列はシンメ構成

 テレビ披露時に重要となるのが、カメラがステージ全体を映した際に視聴者に強く印象を残す「前列の両端」と「後列の両端」の4箇所だ。今回はそのポジションを小林、渡邉、土生、藤吉の4名が担当する。全員160cm超えの長身揃いで、フォーメーション全体のバランスが重視されていると言えそうだ。2期生の藤吉を除けば3人ともファッション誌の専属モデルということもあり、総合的な評価が下されたと予想する。

 1列目の常連であった渡邉は今作で前列に復帰し、5thシングル曲「風に吹かれても」から常に前列に立っていた小林は今作でもフロントポジションをキープした。両者ともスタッフ側の高い評価がうかがえる結果だ。

 また、アイドルグループにおけるファンの楽しみ方のひとつとして”シンメ”という概念がある。役職や仲の良さなどから”対”になる関係性のことだ。中列における明らかなシンメ構成として見て取れるのが菅井と守屋の二人である。お嬢様キャラでお馴染みの二人でありながら、グループをまとめるキャプテンと副キャプテンという関係でもある彼女たち。”新しい欅坂46”と言えども、彼女たちの関係性は必要不可欠のようだ。

 さらに、パフォーマンス面で評価されている中列両端の佐藤と武元は、『欅って、書けない?』の企画「1期と2期フィーリングカップル」で両想いとなった二人である。今後、こうした関係性が選抜争いやフォーメーションの構成に関わってくるのかもしれない。

選抜落ちは9名

 ダンス面を担う重要なメンバーのひとりであった鈴本美愉は選抜落ちという結果に終わった。また、1列目の経験も少なくなかった小池美波も選考から漏れた。小池は個人写真集『青春の瓶詰め』が発売間近とあって、選抜落ちは意外な結果として受け取られている。曲によっては代理でセンターに立つ二人でもあるので、今後の起用に注目が集まるだろう。

 他にも、ダンスリーダー的存在の齋藤冬優花や最年少の山﨑天など、選外に注目メンバーは多い。加えて、放送前日の7日には「坂道研修生」のオフィシャルサイトも公開されている。選抜の枠をめぐる競争は熾烈をきわめるだろう。

 がらりと顔ぶれが変化した今回のシングル選抜。今回、新しく8名が選抜入りし、9名が選抜から漏れた。選抜から漏れたメンバーは決して見捨てられたわけではない。もし、今回のシングル発売でグループとして期待する結果が得られなければ、次にチャンスが回ってくるのは彼女たちだ。

■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
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Twitter(@az_ogi)

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