欅坂46 原田葵は原点を唯一体現できる存在? 「二人セゾン」とアニラを軸に人物像を振り返る

 『欅坂46 3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』(以下、アニラ)を大成功に収め、4年目に突入した欅坂46。そんな中、昨年5月3日のブログで発表して以降、学業専念のために一時活動を休止している原田葵だが、ここ最近は、大人っぽくなった容姿と相変わらずのエピソードでファンを喜ばせている。それは、欅坂メンバーのブログに登場したり、小池美波がラジオで触れたりと、名前を聞く機会が増えているからだ。そこで今回は、原田葵とはいったいどんな人物なのかを改めて振り返ってみたい。

欅坂46『二人セゾン』(TYPE-B)

 欅坂一期生の原田葵は東京都出身、2000年5月7日生まれの現在19歳。加入時は15歳の中学3年生で、平手友梨奈よりも1学年上である。ただ平手がしっかりしている分、原田はメンバーから妹キャラとして愛されていた印象だ。初期の『欅って、書けない?』(テレビ東京/以下、『けやかけ』)では、「小学4年生」とイジられてはムッとする原田が定番になっていた。加入当初はぴょんぴょん跳ねたり、よくメンバーに甘えたりと、『けやかけ』の「ちょっとだけ面倒くさいなぁと思うメンバー」第1位に選ばれるほどのかまってちゃん。中でも負けず嫌いで絶対に謝らない原田の性格を渡邉理佐が指摘するなど、渡邉理佐とはツンデレ姉妹のような関係だった。ドラマ『残酷な観客達』(日本テレビ系)でもスクールカーストの主従関係として活かされている。また尾関梨香曰く「常に冷静で、正論なんです」と、グループを冷静に見ているしっかり者の一面もあるようで、実は欅坂のバランスを保っている存在なのかもしれない。

 原田を代表する曲といえば「二人セゾン」。前2作の3列目から初のフロント入りを果たし、しかも平手の横というポジションに抜擢された。欅坂に入る前、10年間バレエを経験していたという原田は、繊細でしなやかなダンスのこの曲で、その実力を発揮。同じく3列目から原田とシンメトリーのポジションになった小池は、当時のブログで、不安や恐怖でいっぱいで、どうしたらうまく表現できるか悩んでいた時に、原田が「みいこ、ハッピーオーラ」とニコニコし、「私たちにしか出せないハッピーオーラで頑張ろう!」と言ってくれたことが心強かったと綴っている。

 3列目と1列目の両方の気持ちを分かち合っている二人。平手不在の2ndアニラでは、同曲で小池がセンターを担当し、一番の見せ場と言える華麗なソロダンスを原田が見事に務め上げた。当時、パフォーマンスを終えて原田が流した涙の意味は、平手がいつも背負っていた重圧からの解放だと思われていた。だが、このライブで休業するという気持ちはもちろんのこと、後に原田は、様々な逆境の中でメンバーを率いたキャプテン菅井友香がパフォーマンス中に涙を流しているのを見て、気持ちが伝わり「私もやらなきゃ」と頑張ることができたと答えていたため、そういったメンバーの思いも重なり、本当の意味でやりきった涙だったのかもしれない。

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