J☆Dee’Zの3人が遂げた全方位での進化 結成10周年イヤーを迎えたグループの充実感

J☆Dee’Z、メンバーが遂げた全方位での進化

 怒涛の前半を終え、バンドによるセッションで一旦クールダウンしたあとは、衣装チェンジした3人が1番をピアノ1本で歌い上げるなど、しっとり聴かせるアレンジがなされた「明日も、世界は回るから。」を熱唱。そこからボディーパーカッションを取り入れた「Answer」から「Melody」とライブ定番曲が続き、「君にStrike」「カラフルジャンプ」「あと一歩」で再び観客席を巻き込んだ盛り上がりパートへと移り変わる。Nonoが「小籠包1個分」「肉まん1個分」と消費カロリーを逐一中華街の食べ物に例えながら、緩急をつけて運動させる“名インストラクター”ぶりを見せつけた。

 終盤前のMCでは、アルバムから最後に公開されたアニメーションMV「初恋」についての制作秘話も。同MVは普段からイラストを描くことが好きというamiが作画、ストーリー作り、編集を手がけた力作。「周りの人たちの初恋の話を色々と聞いて心を込めて作りました」と明かし、同曲と同じく横浜を題材にした「横浜ラブストーリー」を続けて披露。ファイナルの横浜公演ならではの粋な演出で会場のファンを喜ばせた。

 アルバム表題曲でもあり、グループ名の一部を冠した「Jewel」で本編を締めくくると、アンコールはアルバムリード曲「いますぐに会いたい」でスタート。「Jewel」の振り付けは初披露時よりも改良が加えられており、その時歌っていないほか2人の動きが面白かったり、ダンスと歌の両立がなかなか難しい「いますぐに会いたい」も、ツアーを通して洗練されてきた印象を受けた。その後、「ひとひらの涙」を挟み、ライブ定番曲である岡村靖幸のカバー「だいすき」で、最高潮の盛り上がりのなか、幕を閉じた。

 序盤の「Shoes」や、終盤の「Jewel」「いますぐに会いたい」にせよ、1stアルバムの楽曲がセットリストに加わり、ツアーを通して磨き上げられたことで、グループの幅はさらに広がったように感じられる。バンド編成も「Bang Bang」のカバーも含め、よりオールラウンダーに進化したJ☆Dee’Zの姿を見ることができた一夜だった。

 6月13日には、グループ結成10周年の記念ライブが決定しているJ☆Dee’Z。その先にどんな進化や変化が待っているのか、この日の公演でより楽しみになった。

(取材・文=中村拓海)

■セットリスト
1.Shoes
2.swing swing swing
3.Athletic!!! メドレー(Dream Arch/Dance Dance Solution/Beasty Girls/Secret Dancer
4.未来飛行
5.Fun Time Funk!!!
6.Bang Bang(Jessie J feat.Ariana Grande&Nicki Minajカバー)
7.明日も、世界は回るから。
8.Answer
9.Melody
10.君にStrike
11.カラフルジャンプ
12.あと一歩
13.初恋
14.横浜ラブストーリー
15.Jewel
En1.いますぐに会いたい
En2.ひとひらの涙
En3.だいすき

J☆Dee’Zオフィシャルサイト

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