嵐は20年に渡ってファンを魅了し続けてきた 印象深いライブパフォーマンス&演出を振り返る

ファンの気持ちに寄り添う、嵐のライブ演出

 大きな話題となったのが『ARASHI LIVE TOUR 2014 THE DIGITALIAN』で「ファンライト」と命名された、うちわ型の自動制御のペンライトによる演出。会場全体に一斉に同じ色が点灯され、次々に色が切り替わっていく様子に目を奪われる。客席までセットの一部のようになる演出はファンの間でも大好評だった。

 この自動制御機能のペンライトは『ARASHI LIVE TOUR 2015 Japonism』以降も進化し、『ARASHI LIVE TOUR 2016-2017 Are you Happy?』のAre You Happy?ライトは、オープンカーに乗った嵐がアリーナ外周に姿を現すと、スタンド全体が動く夜景のようになるという高度な演出も。このようにファン参加型のスタイルは嵐のライブならでは。2014年の『DIGITALIAN』ではメンバー5人の心拍数のカウントがステージ上に表示されたり、筋肉の動きで音を制御していく最先端の技術を用いた表現が用いられたほか、2017〜2018年の『ARASHI LIVE TOUR 2017-2018 「untitled」』では一面2083インチの可動式超特大LEDビジョンの採用で、ドームのスタンド上段席であっても嵐の姿を間近に感じることのできる演出も取り入れられている。嵐のパフォーマンスの根底にあるのは常にファンに寄り添う気持ち。最先端の技術をいち早く導入し、ファンを喜ばせたいというメンバーの気持ちが伝わってくる。そんな演出やパフォーマンスが多くの人の心に響いているのだろう。

 今回リリースが待たれるベストアルバムの「初回限定盤2」の特典「ARASHI LIVE CLIPS」では、これまでの嵐のライブの軌跡を改めて振り返ることができる。特典映像で気になったライブ本編を改めて手に取る、という楽しみ方もできそうだ。

■北村由起
ライター・エディター。出版社勤務、情報誌編集長を経てフリーに。情報誌、webマガジン、ムック等を中心に執筆。ジャニーズウオッチャー。

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