『祭元年~新しい挑戦~』
祭nine.、新時代にてっぺん掴むか 独自性が開花した令和初の武道館公演を振り返る
名古屋を拠点に活動し、現在は兄貴分であるBOYS AND MEN(以下、ボイメン)の背中を追うように、全国区でその名を知られる存在になりつつあるエンターテイメント集団・祭nine.。元号が平成から令和に変わった5月1日、彼らが初の日本武道館公演『祭元年~新しい挑戦~』を行った。ここでは“令和初の武道館アーティスト”となった彼らのステージがどのようなものだったか、振り返っていきたい。
1曲目はリーダーの寺坂頼我を筆頭に全員が得意のアクロバットを炸裂させる「HARE晴れカーニバル」。ライブでの斬り込み隊長役といえる野々田奏が花道を走り、清水天規が「武道館、ぶち上げようぜー!」と会場を煽るなか、祭っ子(祭nine.ファン)たちもテンション高くペンライトで応戦。先日のインタビューでは「ライブ序盤から飛ばしすぎだとよく怒られる」と語っていた彼らだが、奏のハーモニカ演奏が響くロックンロール「魁!祭OTOKO」、観客も巻き込んでパラパラを踊る「がってんShake!」と続き、序盤から清々しいほどフルスロットルだった。
メンバー紹介ソング「I'm On Fire!」で、最年少・横山統威の「お前の心、奪ってやるぜ」、おっとりキャラの浦上拓也の「俺らの熱いライブについてこいよ!」、優等生キャラの神田陸人の「今日くらい、バカになろうぜ!」といった、この日のためにアレンジされたキメ台詞に湧きまくった会場。デビュー前からのレパートリーである「ドドンコ Don't worry」では観客のレスポンスも大きく、早くも会場に一体感が生まれていた。
続く「バッシャーン!!!」からは、カラッと明るい夏ソングが続く。ここからは再びBOYS AND MEN研究生(以下BMK)、エリア研究生も参加して、いっそうにぎやかに盛り上げていった。「オマエもかっ!?」では、奏が天規にキスするシーンも。祭nine.といえばにぎやかなステージが売りだが、「太陽ZAN-MAI」で見せるダンスリーダーの天規を中心としたストイックなパフォーマンスも見逃せないポイントだ。
ステージが中盤にさしかかると、「宿命の対決」と銘打たれた殺陣パフォーマンスがスタート。かつて同じグループでしのぎを削りあった仲間である祭nine.とBMKの面々が、ここで激しくぶつかり合った。刀を持ったままのアクロバットなど丁々発止のバトルの末にBMK・米谷恭輔との一騎打ちを制した頼我が勝利の旗を手にし、勢いのある最新シングル曲「有超天シューター」へとステージを進めていく。