EXO×s**t kingz、SHINee×仲宗根梨乃、テミン×菅原小春…日本人振付師によるK-POPダンスに注目
K-POPグループの人気要素といえば、ダンスパフォーマンスが真っ先に思い付く一つだろう。乱れのない群舞、力強く冴えたダンスは、耳だけでなく、視覚を刺激する。
彼らのダンスパフォーマンスを支えるのが振付師(コレオグラファー)。ここ最近は日本人振付師の活躍も目立っている。例えば3月に韓国でリリースされたPENTAGONの「SHA LA LA(韓国語タイトル「신토불이」)は、日本のパフォーマンスチーム・s**t kingzが手がけた。
今まで自分たちで振り付けを行うことが多かった彼らだったが、s**t kingzが手がけた「SHA LA LA」は、s**t kingzが得意とするフォーメンションダンスや、韓国語タイトル「신토불이=身土不二」という仏教用語からイメージするような振りが取り入れられている。
今回のコラムでは、s**t kingz、仲宗根梨乃、菅原小春、RIEHATAといったK-POPのダンスに関わった日本人コレオグラファーについて取り上げてみたい。
s**t kingz
s**t kingzは、2017年に結成10周年を迎えた4人組のパフォーマンスチームだ。アメリカ最大級のダンスコンテスト『BODY ROCK』にて、 2010年・2011年と2年連続優勝を果たすなどをし、世界的にその名を広げていった。そんな彼らが手がけたのが、2012年にデビューをしたEXOの「History」だ。
“パタパタダンス”と言われる冒頭のボトムスのポケットに手を突っ込みパタパタさせる振りが有名だ。その他、投げたボールをスローモーションのように6人が受け取る振りなど、インパクトのある独特な振り付けはファンの間で話題になり、s**t kingzの名前をK-POPファンの間に広げるきっかけになった。
他にもEXOと同じ事務所の先輩グループ・SUPER JUNIORの「SPY」やSHINeeの「D×D×D」なども手がけているが、s**t kingzの特徴はフォーメーションをうまく利用した振り付けだろう。一人ではできないグループならではの動きをうまく利用している。「SPY」でも銃を構える動作をSUPER JUNIORという大所帯を上手に活かし、流れるような振り付けで表現したりしてる。s**t kingzのダンスは、どこか中毒性がある。何度も見たくなる表現のダンスなのだ。
仲宗根梨乃
沖縄出身の仲宗根梨乃は、19歳で単身渡米し、2004年にオーディションに合格、ジャネット・ジャクソンのバックダンサーを務めた経験を持つダンサーだ。その後も、ブリトニー・スピアーズのバックダンサーとしてツアーに参加したりと、アメリカで実績を積んできた。現在もアメリカを拠点にしその活動を行っている。
仲宗根といえば、SHINeeの「Replay」は絶対に外せない。彼女がK-POPで初めて手がけたコレオグラフで、この曲が“コレオグラファー・仲宗根梨乃”を一躍有名にしたと言っても過言ではないだろう。その後も、同じ事務所の少女時代の「GENIE」や、東方神起の「Why? (Keep Your Head Down)」などを手がけている。
「Replay」はSHINeeのデビュー曲でもあったため、この曲以降も「JULIETTE」、「LUCIFER」、「Your Number」など、日韓で発表された数多くのSHINeeの振り付けを行っている。また、SHINeeの日本ツアー『SHINee WORLD 2017~FIVE~』の総合演出も手がけ、仲宗根とSHINeeの絆はより深まっているようだ。彼らは切っても切り離せない存在とも言えるかもしれない。