新しい地図という年齢もキャリアも関係なく遊べる場所ーー新曲「#SINGING」を聴いて

 新しい地図は、年齢もキャリアも関係なく遊べる場所なのだろう。香取と草なぎによるユニット“SingTuyo”で歌う「KISS is my life.」の作詞作曲を手がけた、ぼくのりりっくのぼうよみも20歳と、若き才能を炸裂させたばかり。香取との対談をきっかけに『7.2 新しい別の窓』(AbemaTV)で番組をあげて応援を続けている、パラスポーツ選手の成田緑夢も24歳とこれからが楽しみな存在だ。

 草なぎもユーチューバーとして、若きクリエイターたちとも積極的に共演している。水溜りボンドとのドラマやドッキリを実施。本格的な演技を惜しみなく披露して大きな話題を呼んだ。先日は『U-FES.2018』にもサプライズで登場し、フィッシャーズと共に「雨あがりのステップ」を歌った。年明けにはダンス動画で人気のパオパオチャンネルとのコラボ企画も予定されている。また、12月21日からストリーミング配信される稲垣のソロシングル「SUZUNARI」も、12月に30歳になったばかりの川谷絵音が作詞作曲したものだ。

 人は成功するほどに過去にとらわれ、チャレンジすることを恐れてしまいがちだ。「国民的スター」と呼ばれるほどになれば、なおのこと。だが、彼らはどんどん身軽になっていく。大きなコンサート会場であっても、小さな公園であっても、テレビでも、Webでも……同じ1枚の地図のどこかであること。だから、彼らのスタンスはいつも変わらないように見える。〈さぁ踊ろうか〉と、笑顔で手を差し伸べてくれるのだ。ゆえに、私たちはどんな新曲も、チャレンジングな企画も、安心して受け入れることができるのだろう。3人が長年積み重ねてきた大切なもの×次々に生まれる新しい才能のかけ算。それこそが、エンドレスに続く新しい地図の楽しさなのだ。

(文=佐藤結衣)

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