Sonar Pocketが語る、『ソナポケイズム』からの卒業と新たな誓い「“国民的”な楽曲を作りたい」

ソナポケが語る『ソナポケイズム』からの卒業

辞めていった仲間の想いも乗せ、もう一つステップアップしたい

ーーあとSonar Pocketの定番でもある、応援歌もたくさん収録。たとえば「顔晴れ」は疾走感ある曲で、晴れ晴れとした顔と頑張れという言葉を掛け合わせたタイトルが秀逸ですね。

ko-dai:これは『福岡マラソン2018』(11月11日開催)のテーマ曲として書き下ろさせていただきました。2016年の福岡マラソンの時にも大会アンバサダーに選んでいただいて、イメージソング「走れ!」を提供させていただいたんです。その時はeyeronが走者としても参加して、僕らも現地に応援に行ったんです。そういうご縁もあって、今回またお声をかけていただきました。「走れ!」のメロディをギターのリフに取り入れたりしながら前回との繋がりを持たせつつ、マラソンだけに限らず、ゴールに向かって走っていく姿を応援する曲を作らせていただきました。

eyeron:僕は、2015年と2016年の福岡マラソンに2回出場していて、今年は「ファンラン」という5.2キロの競技に参加するんですけど……。ゴールの時は、やっぱりみんな笑顔なので、タイトルの晴れやかな顔で頑張るという表現が、ぴったりだなって思います。

ーー走りながら聴くものを意識したりするんですか?

eyeron:ファンランにはちょうどいいと思うけど、フルマラソンを走るには「顔晴れ」はちょっとBPMが速いかな。でもバラードよりはこういう曲のほうが、気持ちを押してもらえて走りやすいと思います。

ko-dai:とにかく背中を押す曲にしたくて。eyeronが一昨年出た時も、ゴール付近で「走れ!」が流れていて。そのことを思い出して、ゴール直前の苦しい時に背中を押してあげられるような感じにしたくて、〈フレフレフレー〉や〈ゴール目指してゆけ〉というフレーズを入れたりしながら、頑張るのも大切だけど楽しむ気持ちも忘れてほしくないとメッセージを込めています。

eyeron:大会に出る人にとっては、すごく思い出の曲になると思います。

ko-dai:eyeronは、一番でゴールしようとしているんですよ!

matty:ファンランだから、みんなと楽しく走るんじゃないの?

eyeron:ぶっちぎります(笑)。

ーーミュージシャンで走ってる人は多いですね。

ko-dai:eyeronは、1カ月で560キロも走るんですよ。雨の日に「今日も走ってきたの?」って冗談のつもりで聞いても、「うん、走ってきたよ」って普通に言うから驚きます。

eyeron:今日も走ってきましたよ!

ーーそして「つぼみ」は、来年開催される『ラグビーワールドカップ2019』の応援ソングとのこと。

ko-dai:『ラグビーワールドカップ2019』の開催都市特別サポーターに選んでいただき、その応援ソングとして作らせていただきました。実際に僕らも日本代表の試合を観に行かせていただいて、それを観て速攻で書きました。

eyeron:ラグビーは、これから来年にかけてさらに盛り上がってくると思います。

ーーアコギが印象的ですけど、レゲエっぽさもありますね。

ko-dai:もともと僕のルーツがレゲエなので、こういうトラックが好きだし、フロウもレゲエっぽいです。

eyeron:どっちもダブっぽい感じだよね。

ko-dai:歌詞は韻を踏んだりしながら、「トライ」とかラグビー用語も入っているんですけど、ラグビーだけにこだわらず、何か目標や夢を追いかけている人たちの背中を押せたらいいなという想いで作りました。

ーー他にも最新シングル曲の「君の名前」や「やばば」、「一生一瞬」「涙雪」「108〜永遠~」といったシングル曲も収録され、聴きどころ満載のアルバムになりましたね。

matty:早くこのアルバムを世に送り出したいです。それだけの自信作ですね。お客さんがどんな反応を示してくれるのかが、すごく楽しみです。

eyeron:本当に楽しみですね。

ko-dai:挑戦した曲があるし、次に繋がる成長の証しでもあるし。これを経て、ツアーではまた新たな僕らの一面を見てもらえると思います。

ーー10月20日からツアー『Sonar Pocket 10th Anniversary Tour flower』を開催。来年4月にかけて毎週末、39本です。

eyeron:これだけできるのは幸せなことです。

ko-dai:週に1~2回は有酸素運動ができます(笑)。

matty:トレーニング代わりかい(笑)!。でも僕らの音楽は、CDをリリースして完成ではなくて。みんなの前で歌って、同じ空間でみんなと一緒に完成させるのが、僕たちのスタイルだと思っているので、それが早くできたらいいなと思います。

ーーアニバーサリーツアーという部分で、いつもと違うところもありますか?

ko-dai:演出家さんが、安室奈美恵さんを手がけていたIZUMIさんという女性になりました。それに伴い、今回はダンサーさんを引き連れて回るので、エンターテインメント性をより重視したものになります。

eyeron:アニバーサリーだから、より華やかになります。演出家さんが女性だと、やはり視点が女性らしい繊細なものになって、そういう違いもあると思います。

ko-dai:とにかく、これだけ回れる幸せを噛みしめながら回りたいですね。同じ頃にデビューしてもう辞めてしまった友だちもいて、そいつらの期待とか、諦めた仲間や別の道に進んだ仲間たちの気持ちも背負っているわけで。だからこそ、ここでもう一踏ん張りして、このツアーでもう一つステップアップしたいと思っています。

ーー自分たちだけのツアーではないと。

ko-dai:そうです。いろんな人の気持ちを乗せています。

eyeron:お客さんに限らず、いろんな人に支えられてきた10年ですからね。支えてきて良かったと思ってほしいし、これからも支えていきたいと思ってもらえるようなライブにしたいです。

ko-dai:Sonar Pocketを応援していて良かったってね。そう思ってもらえるアーティストになっていきたいです。

ーーでは最後に、今後はどんなチャレンジをしたいですか?

matty:年月を重ねるとそのぶん年齢も重ねるので、その時の年齢に見合ったものをやっていきたいです。今回の『flower』では描けなかった内容とか、楽曲の裾野を広げていくようなことが表現できたらと思います。変にNGを作らないと言うか。自分たちにとってこれが良くてこれがダメみたいな、ジャッジの幅を広げていきたいですね。

eyeron:ツアーをやると三世代で来られるお客さんもたくさんいて。だからこそ、世代を越えて誰もが知ってる楽曲というものを、ちゃんと作ってみたいです。常にそういうことを考えながらやってはいますけど、世代を越えて広がれる“国民的”と呼ばれるような楽曲を作りたいです。今の時代って、新しいものがどんどん生まれる時代なのに、TVCMなどでは過去の曲も多く流れている。新しいものがどんどん消費されていってしまう時代だからこそ、ずっと残っていくような楽曲を作りたいです。

ko-dai:僕は、久しぶりに尖った作品を作りたいですね。歌詞で、人の心に突き刺さるようなもの。たとえば「好きだよ。~100回の後悔~」みたいな、とんでもなく女々しい男像であるとか。そういう尖った内容を最近は歌っていないので、人の心を刺すような曲を歌いたいというのはあります。柔らかく包み込むとか背中をそっと支えるとか、悲しみをやわらげるとか、そういう曲は最近ずっと歌ってきているので……。悲しみをえぐったり、その人の心に突き刺していけるような、エッジの効いた曲が歌いたいです。消化されるのはなく、傷が残るくらいの曲を作りたいですね。

(取材・文=榑林史章/写真=三橋優美子)

■リリース情報
『flower』
10月10日(水)
通常盤(CD ONLY):¥2,800(税込)
初回限定盤A(CD+DVD):¥4,500(税込) 
初回限定盤B(CD+DVD):¥4,500(税込) 
初回限定盤C(CD+豪華ブックレット):¥4,500(税込)
初回限定盤D (CD+グッズ):¥3,900(税込) 

<CD収録曲>
M1.Phoenix
M2.やばば
M3.108〜永遠〜 ※映画『honey』主題歌
M4.baby baby
M5.君の名前 ※MBS/TBSドラマイズム『文学処女』主題歌
M6.Be Alright
M7.青
M8.顔晴れ ※福岡マラソン2018テーマソング
M9.涙雪
M10.一生一瞬
M11.恋運命
M12.つぼみ
M13.flower

<DVD内容>初回限定盤A、Bのみ
初回限定盤A:Sonar Pocketデビューまでの秘話を地元名古屋で語るスペシャル映像
初回限定盤B:「100年先まで愛します。」「失恋〜君は今、幸せですか?〜」アコースティックサウンド・レコーディング映像

<その他特典グッズ>初回限定盤C、Dのみ
初回限定盤C:撮り下ろしのビジュアル&「ソナポケノテビキ番外編」が収録された豪華ブックレット
初回限定盤D:アクリルスタンドキーホルダー 4種より1種ランダム封入

<『flower』の購入者対象スペシャルキャンペーン>
シリアルコードにて応募した人より抽選で、『Sonar Pocket 10th Anniversary Tour flower』会場での貴重なリハーサル見学会に招待
2018年
10月27日(土)福岡・福岡市民会館 大ホール 5組10名様
12月7日(金)大阪・グランキューブ大阪メインホール 5組10名様

2019年
2月17日(日)愛知・名古屋センチュリーホール 5組10名様
3月3日(日)札幌・わくわくホリデーホール  5組10名様
4月11日(木)東京・NHKホール  5組10名様
4月12日(金)東京・NHKホール  5組10名様
<応募締切:2018年10月14日(日)23:59>
※詳しくは封入してあるチラシにて。

Sonar Pocket 30thシングル
『君の名前』
9月4日(火)
通常盤(CD ONLY):¥1,200(税込)
初回限定盤A (CD+DVD):¥1,400(税込)
初回限定盤B (CD ONLY):¥1,200(税込)

<収録内容>※全形態共通 
M1.君の名前
M2. Reunion 
M3.君の名前 –Instrumental  
M4.Reunion –Instrumental

<初回限定盤特典>
初回限定盤A:「君の名前」MV+OFF SHOT MOVIE
初回限定盤B:原作『文学処女』作者の中野まや花が描きおろしたイラストのスペシャル・コラボ・ジャケット仕様

<『君の名前』購入者対象スペシャルキャンペーン応募シリアルコード封入>
シリアルコードにて『君の名前』購入者対象スペシャルキャンペーンへ応募可能。
A賞:メンバーからの生電話 10名様
B賞:「君の名前」入りお手紙 30名様(各メンバー10名様ずつ)
<応募締切:10月14日(日)23:59>
※詳しくは封入されておりますチラシをご覧ください。

■ライブ情報
『Sonar Pocket 10th Anniversary Release Event』
9月8日(土)福岡・リバーウォーク北九州 ミスティックコート
16:00〜START
詳細はこちら
9月9日(日)大阪・ららぽーとEXPOCITY 空の広場
詳細はこちら
9月15日(土)神奈川・ららぽーと横浜 セントラルガーデンKiLaLa
16:00〜START
詳細はこちら
9月16日(日)東京・ららぽーと立川立飛 2F イベント広場
詳細はこちら
9月17日(月・祝)広島・アルパーク 東棟2F 時計の広場
16:00〜START
詳細はこちら
※各会場の詳細を要確認
※イベントに関して会場ならびに店舗等へ問い合わせは、イベント中止の原因になるため禁止。

『Sonar Pocket 10th Anniversary Tour flower』
公演スケジュール
2018年
10月20日(土)埼玉・三郷市文化会館 大ホール
10月27日(土)福岡・福岡市民会館 大ホール
11月4日(日)宮城・仙台銀行ホール イズミティ21
11月9日(金)山梨・東京エレクトロン韮崎文化ホール
11月16日(金)神奈川・相模女子大学グリーンホール
11月18日(日)岐阜・岐阜市民会館
11月23日(金・祝)鹿児島・鹿児島・宝山ホール
11月25日(日)宮崎・宮崎メディキット県民文化センター 演劇ホール
12月2日(日)群馬・桐生市市民文化会館 シルクホール
12月7日(金)大阪・グランキューブ大阪メインホール
12月8日(土)岡山・岡山市民会館
12月15日(土)三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢
12月16日(日)愛知・アイプラザ豊橋
12月22日(土)愛媛・松山市民会館 大ホール
12月24日(月・祝)徳島:鳴門市文化会館

2019年
1月12日(土)熊本・熊本県立劇場演劇ホール
1月14日(月・祝)大分・J:COMホルトホール大分
1月18日(金)千葉・市川市文化会館
1月20日(日)京都・ロームシアター京都メインホール
1月26日(土)茨城・茨城県立県民文化センター
1月27日(日)静岡・三島市民文化会館 ゆぅゆぅホール
2月2日(土)広島・広島アステールプラザ
2月3日(日)香川・サンポートホール高松
2月9日(土)滋賀・びわ湖ホール 大ホール
2月11日(月・祝)石川・金沢市文化ホール
2月16日(土)奈良・なら100年会館
2月17日(日)愛知・名古屋センチュリーホール
2月23日(土)長野・サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)
3月3日(日)札幌・わくわくホリデーホール
3月9日(土)福島・けんしん郡山文化センター 大ホール(郡山市文化センター)
3月10日(日)山形・山形市民会館 大ホール
3月16日(土)新潟・新潟テルサ
3月23日(土)福岡・福岡市民会館 大ホール
3月24日(日)山口・下関市民会館
3月30日(土)兵庫・神戸国際会館 こくさいホール
3月31日(日)大阪・グランキューブ大阪メインホール
4月11日(木)東京・NHKホール
4月12日(金)東京・NHKホール
4月20日(土)沖縄・ナムラホール

■関連リンク
Sonar Pocket公式サイト
Sonar Pocket 10周年特設サイト

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