登坂広臣 × HONEST BOYZ®など夢のコラボ続々! 『PKCZ®×HiGH&LOW』イベントの衝撃
「『HiGH&LOW』を永遠に続かせるのは、あなたたちです!」
アーティストたちが勢揃いするステージに現れた平沼紀久監督は、最後に、熱狂するオーディエンスたちに向けて力強く言い放った。8月21日、幕張メッセで披露されためくるめくパフォーマンスの連続は、まさに“総合エンタテインメント”を謳うにふさわしく、このプロジェクトがどこまでも拡張していくことを信じさせる説得力があった。一人ひとりのキャラクターに込められた詳細な裏設定は、そのままLDH所属アーティストたちの人生とも交差している。彼らが表舞台に立ち続け、応援するファンがいる限り、この祭りは終わらないのだ。
EXILE HIROが企画プロデュースを行う『HiGH&LOW』は、リアルとファンタジーがコラボした世界観で、映画、ドラマ、動画配信、コミック、SNS、アルバム、ライブなど、あらゆるメディアを巻き込んだ総合エンタテインメント・プロジェクトだ。最新作となる映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』は、本編ストーリーのスピンオフという位置付けの作品で、山王連合会のダン(山下健二郎)、テッツ(佐藤寛太)、チハル(佐藤大樹)の3人組(通称、DTC)が、高鳴る鼓動と青春を求めて、行く先も決めずにバイクで旅に出るさまを描く“純情”ムービー。この日のイベント『PKCZ®×DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW 完成披露試写会&PREMIUM LIVE SHOW』は、同作の公開を記念してPKCZ®とコラボして行われたもので、全国で約2万人(幕張メッセ本会場来場者1万人 全国ライブビューイング鑑賞者1万人)のファンを動員した。
『HiGH&LOW』シリーズの映画は、これまでスピンオフを含めて4作が公開されている。山王連合会、White Rascals、鬼邪高校、RUDE BOYS、達磨一家という5つのチームが集う通称「S.W.O.R.D.地区」を舞台に、伝説のチーム・ムゲンや日本の裏社会を支配する九龍グループ、湾岸地区の新鋭勢力・MIGHTY WARRIORSなどが入り乱れて戦うさまを、規格外のスケールのアクションとともに描き、日本映画の常識を覆してきた。しかし本作『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』は、劇中でコメディリリーフ的な役どころであるDTCの3人を主役に据えて、なんと“アクションなし”を売り文句にしている。いつだって予想の斜め上を行くのが同シリーズの魅力だが、彼らが喧嘩をしないで、他にいったい何をするというのだろうか?
大勢のファンたちとともに、固唾を飲んでスクリーンを見つめていると、いよいよ映画本編がスタートする。色違いのスーツで決めた3人が向かった先は、アメリカのレトロな小劇場を思わせる建物。階段を降りていき、一杯のテキーラを飲み干すと、音楽がスタートするのに合わせて3人が歌いながら流麗なダンスを披露し始めるーーまさかのミュージカル展開だ。しかも、ワンカット撮影。思えば『HiGH&LOW』シリーズは、LDH所属アーティストの運動能力の高さを活かしたアクション映画だったが、彼らの本職はダンサーである。歌って踊るミュージカルが苦手なはずはない。
その意表を突いた冒頭から、3人の和気藹々としたロードムービーへ。さらに温泉街での大人の恋の物語を、笑いを交えつつ、テンポ良く描き出していく。本家『HiGH&LOW』シリーズとは全く異なる方向性のエンタテインメントに、シリーズの懐の広さを感じずにはいられない。大団円は涙なしには見れないほど感動的で、ファミリー映画としてもオススメできるほど温かなメッセージが込められていた。