RIRI&ちゃんみな、強い輝きで次代を明るく照らすーーコラボステージも披露した『LIVE TIPS』レポ

RIRI&ちゃんみな『LIVE TIPS』レポ

 WOWOW企画のライブイベント『LIVE TIPS』が、東京・恵比寿LIQUIDROOMで7月30日、開催された。この企画はWOWOWが独自開催するライブとその映像、さらに出演者のインタビューや舞台裏の映像を通じて、次世代の音楽シーンを担うアーティストを深掘りするのがコンセプト。第四弾となる今回は「未成年NIGHT」と名付けられ、この春に高校を卒業したばかりの18歳、RIRIと、今年10月14日に20歳を迎えるちゃんみなが、互いに強い輝きを放つ異なる色彩のステージングで観客を楽しませた。

 トップバッターのRIRIは、ギター、ベース、ドラム、キーボードという4人編成のバンドの音に導かれ、「みなさん、ようこそー!」と笑顔で登場。この日の衣装はレインボーカラーのミニワンピで、ピンクのエクステを使ったロングポニーテールはアリアナ・グランデを彷彿させるような可愛らしさ。その可憐な出で立ちと明るいオーラに場内が一気に華やいでいく。オープニングナンバーの「That’s My Baby」では周囲の空気をキラキラ輝かせるような透明感あふれる高音を響かせ、ミドルテンポの次曲「COLOR ME」では聞き手をやさしく包み込むような歌声で場内を一体化。続く「Next To You」では一転、プリミティブな力強さを感じさせるどっしりしたボーカルを聞かせ、持ち前の幅広い歌唱力を序盤から遺憾なく発揮していく。

 「今日は超サイコーなライブにしたいと思います!」と意気込みを語ったあとは、世界的DJのZEDDから直々に日本語カバーをオファーされたというエピソードと共に「Stay」を披露。その後は強靱なグルーヴを生み出すバンド演奏と息を合わせながら、ヒップホップノリのパワフルな楽曲からビロードのような柔らかな歌声で魅了するチルなナンバーまで、多彩な楽曲を7曲連続でパフォーマンスした。その途中で繰り出された「Heart Can’t Lie」では後半からカミラ・カベロの全米1位曲「Havana」のカバーにスイッチ。ラテンのリズムに合わせて腰をくねらせ、大人な色気を振りまいて場内を沸かせた。

 後半戦は「私が活動を始めて一番初めに作った曲で、幼い頃からの夢が詰まっている曲」という紹介からゴスペル調の「I love to sing」を威風堂々と歌い上げ観客を圧倒。その後は、7月27日にリリースしたばかりのトロピカルハウス調の新曲「Maybe One Day」を繰り出し、続いて「RUSH」「Keep Up」とアップテンポのナンバーを畳みかけてライブは終了した。高校卒業後、次作制作、ダンスレッスンなどを目的に約3カ月渡米していたRIRI。この日のパフォーマンスはさまざまな面でパワーアップした成果が感じられるものだった。

 続くちゃんみなのステージはDJセットで、RIRIとは一転、クラブのような暗めの照明で緊張感を漂わせながらスタート。そこに登場した彼女は、上は白のレザージャケット、下はお尻が半分出ているボンテージ風の黒レオタードという刺激的な衣装。オープニングの「MY NAME」「FXXKER」では総勢8名のダンサーを率い、椅子を使ったダンスを交えながらミュージックビデオの世界観を再現したような煽情的なパフォーマンスで観客の視線を釘付けにしていく。

 見る者を威嚇するようなステージングで幕を開けた彼女のステージだが、2曲を終えたところで「実はこんな衣装を着るのは初めてなんです」と明かし、「この日のために10日間がんばってケツトレしてきました」と場内の笑いを誘発。こうしたくだけたトークで観客との距離をぐんぐん縮めていく場面がこの日のライブではいたるところで垣間見られた。

 その後は「みなさんに今から魔法をかけます。今からあなたたちは未成年です。18でもありません。16でもありません。12歳です。12歳になったつもりで一緒に盛り上がってください!」とシャウトしてから「未成年」へ。「みんな本当は遊びたいけど、自分の中の赤信号が邪魔してる。守りに入ってる。今からみんなの中にある赤信号をGreen lightにしてください」とメッセージした「GREEN LIGHT」、ソルジャー姿のダンサーを従えた「TO HATERS」など、1曲毎にコンセプトを明確した演出でステージを繰り広げていった。

 ライブ中盤では舞台中央に運び込まれた白いソファに座り、アコースティックギター奏者をステージに呼び入れて「OVER」を歌唱。続けて、「今作ってる曲の中から、どラブソングを持ってきました。好きな人がいたらその人を思い浮かべて聞いてみてください」と本邦初公開の新曲「I Really Hate This Love Song」が披露された。シンプルなトラックとアコギの伴奏に乗せ、ピュアな恋心を歌った曲を切なくしっとり聞かせたのだが、静まった空気に照れたのか、歌唱後に「オシリ丸出しでこんなラブソング歌っちゃって説得力ないよね(笑)」とおどけてみせる場面もあった。

 その後、「BEST BOY FIREND」では、男性ダンサーと絡みつくようなペアダンスを繰り広げ、後半では「みんながクラップしてくれればくれるほど、激しくなります!」と叫んでから黒キャミを脱ぎ、煽情的なステージを展開。続く「LIGHT UP」の前のMC中には、アイドル風の衣装をまとったダンサー2名と一緒に今SNSで流行中の「In My Feelings」チャレンジ(ドレイクの歌に合わせて踊るもの)やTWICEの「TT」ダンスをチラっと披露して場内を沸かせた。

 終盤では「人それぞれ悩みってあるでしょ?」と切り出し、「私は12歳のとき、荒れてる時期がありました。そんな私が今みんなに歌を届けられて、みんなと目を合わせて話せるのは本当に奇跡だと思います」と吐露。続けて「みんな今、12歳だから可能性ってどんだけあると思う? 私は19歳でここまで成長したんだよ。私の12歳だったときの曲です。聞いてください」と紹介して、過去の自分との決別と未来への決意を歌った「She’s gone」を熱唱。最後は「未成年。私たちは何でもできる。私たちは何でもできるーっ!」と叫んでから「LADY」を歌い、「私めちゃめちゃデカい夢を持ってます。みんなそれぞれ夢があると思うけど絶対にかないます!可能性は無限大だから!私たちみんなで頑張ろうね!」と叫んでステージをあとにした。

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