DEVIL NO ID、クリエイターとのコラボによる“音楽的冒険” 洋楽シーンとリンクするサウンドを分析

DNI、海外シーンと接近するサウンドを分析

 そのリミックス企画の第2弾となるのが、5月27日にリリースされた「Sweet Escape[Pa's Lam System Remix]」だ。リミキサーとして起用されたPa’s Lam systemは、<Maltine Records>からリリースされネットレーベル系のクラブイベントなどで一大アンセムとなった「I’m Coming」などで注目を集め、2016年にデジタル配信限定EP『TWISTSTEP』でメジャーデビュー。tofubeatsの「CAND¥¥¥LAND feat. LIZ (Pa's Lam System Remix)」など名リミックスも数多く残している3人組だ。向井太一とのコラボレーションや、リーガルリリーのたかはしほのかを迎えた京急スカイライナーのCM曲も話題となった。

 今回の「Sweet Escape[Pa's Lam System Remix]」は、フューチャーベースやレイヴミュージック、昨今アニクラシーンとも連動する形で盛り上がるハードコアなどが混然一体となった、情報過多極まりない雰囲気がいかにもPa's Lam Systemらしい雰囲気のリミックス。生音感を丁寧にブレンドしたエレクトロ系のトラックに乗せて<バイバイ/笑顔で言うよ/バイバイ/過去の自分に/バイバイ/変わらなきゃ、もう/また/会いたい人たちがいるよ/君にもね……>と歌われるセンチメンタルで爽やかなポップ曲だった原曲を、メンバーの声まで加工することで、完全フロア対応のキラーチューンに仕上げている。

 こうして音楽面だけを振り返ってみても、DEVIL NO IDの楽曲には国内にとどまらず世界の音楽シーンのトレンドともリンクするような、刺激的な冒険が詰まっている。それがメンバーの高いボーカル/ダンススキルや、コミックなどと連動したメディアミックス展開によって広がっていく様子は、やはりこのグループならではだ。BTSを筆頭に高い音楽性とパフォーマンスの双方で支持されるダンス&ボーカルグループが世界の音楽シーンを席巻している昨今。彼女たちの活躍はこれから更に勢いを増していくはずだ。

■杉山 仁
乙女座B型。07年より音楽ライターとして活動を始め、『Hard To Explain』~『CROSSBEAT』編集部を経て、現在はフリーランスのライター/編集者として活動中。2015年より、音楽サイト『CARELESS CRITIC』もはじめました。こちらもチェックしてもらえると嬉しいです。

「Sweet Escape [Pa’s Lam System Remix]」

■リリース情報
「Sweet Escape [Pa’s Lam System Remix]」
5月27日(日)配信リリース

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